諸君、狂いたまえ!

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昨日より始まったサッカーJ2リーグに参戦する地元クラブチームのレノファ山口プロスポーツのなかった山口県に新しい文化を切り拓き、今や多くのサポーターたちがスタジアムを訪れて、そのひとつひとつのプレーに行方に熱く燃えている。今年のチームスローガンは「昇格へ狂いたまえ!」。5年前のNHK大河ドラマ「花燃ゆ」の中で、「諸君、狂いたまえ!」と松陰先生が叫んだセリフにちなむもの。その意味は、これまでの常識や知識に縛られてはいけない。本当に志したことができるかできないのかの前に、まずはやってやろうと思い込むが大切だ。自分の殻を打ち破って突き進もうじゃないか!人の能力には限界はないのだから果敢に行くのだという言葉である。レノファはこの熱い思いが浸透したのか、開幕戦は虎の子の1点を守り切り、勝利で夢への第一歩を好スタートしていった。

私は同じ日、毎年恒例の山大生の卒展へ。30何年に渡って見続けているが、学生は入れ替わっていくため、どの年もその年にしかない個性がある。そう、時代とともに変化する個性に終わりはない。作品の細かい出来栄えやレベルなどはさておき、いつもいろんなことを発見して楽しんでいる。ちなみにこのたびの作品展でハートをスマッシュされたのは熱量だった。例年に比べて卒業生の人数が少ないため、上手く展示できるのかを心配していたけど、それについてはまったく必要なかった。むしろ想像以上の熱量に感動する。メンバーの誰かが「やるぞ!」と決意した思いが、知らぬうちに他の誰かに伝染して、そして、卒業生全員に使命感を蔓延させることができた。いわゆる若さの持つ奇跡的な力だろう。火事場の力から思わぬ成果が生まれたのだ。本当に素晴らしい!美術へ熱狂できた若者に拍手を送った。

山口大学教育学部美術選修・大学院美術専修 卒業修了展 2020年2月21日(金)~24日(月・振休) 9:00-17:00(最終日は 16:00まで) 会場 山口市民会館展示ホール 山口市中央2-5-1