鉄は熱いうちに打て

f:id:gallerynakano:20210624005502j:plain

その昔、若い美術家が個展を行うには、メジャーな公募展に入選するか、美術学校出身で将来性があるか、または、著名な師匠の元で修業を積むなど、客観的な評価を満たすことが必須条件だった。なぜなら若い美術家にとって、個展は経験値を高めるチャンスではあるが、自分のことがよくわからないまま、個展をやったところで得るものは少ない。いくらやる気があったとしても、現状の実力がわからなかったら、これからの方向性を見い出すことはできない。まずはしっかりと腕試しをして、時々の力量を知っていけば、独自の持ち味を磨いていけるだろう。

だから、今も昔も若い時代は変わりない。自分の才能を信じて積極的に創作していこう。自分とは何者なのだろうか?どんなことを表現すればいいのか?どういう風に活動していけば独自性が高くなるのか?そんな自問自答を繰り返し、自分らしい個性を見い出していく。とことん自分らしさに挑戦していくのだ。今やるべき課題を先送りしてはいけない。「いつかきっとできるようになる」という甘い考えは持たない方がいい。とにかく、こつこつと積み重ねて経験を増やそう。ピンとくるものはやってみて、上手くいかなければやり直し、いろんな角度から可能性を探って、実際に一生懸命やることが大切だ。ローマは1日にして成らずだと肝に銘じて努力していこう!