世代交代

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昭和の終わりの頃に当然だとされていた美術の観方や考え方は、かなり長い間そのまま通じることが多かった。今も技術系重視の分野にはまだまだ名残があるけれど、デジタルカメラやコンピュータが一般的になってからは、表現できることが広がっていく。特に知識や経験不足などを補ってくれるため、修業するような学びの時間を短縮させて、その人らしい個性が強い作品制作に早くから取り組めるようになる。良くも悪くも若者の活動デビューのピッチを促進していった。

つまり、若者にとってデジタルはベテランたちに対抗するために有効的な武器になる。ベテランの人は、長い間にわたって積み重ねてきた経験や上手くいった成功体験にとらわれるので、デジタルを使いこなせるまで努力することに抵抗がある。それまでのプライドが邪魔して必要なものを取得することに乗り遅れて、時代の変化について行けず、後手を踏んで立ち往生してしまう。

だからこそ、目まぐるしく変化する社会状況の中で、次の可能性を探り出していくには、瑞々しい感性と伸びしろが広い若い世代が有利になる。新しい環境にいち早く適応できる柔らかさと、ワクワクときめく力を活かして、何度でやりたくなる好奇心が必要だ。これからの山口に新しい活気をもたらすのは、古い価値観にとらわれていない、若者たちの台頭が求められてくる。いつもこれがチャンスだと信じて、前向きにもがいて努力していこう!