切磋琢磨

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イソップ寓話の1つである「ロバを売りに行く親子」。市場で飼っていたロバを売るために歩いていた親子にまつわる物語。道中、その姿を見た人たちから次々に言われるがままに行動して、結局のところ支離滅裂になってしまい、最後はロバが川に落ちて流されて、それまでの苦労が水の泡になるお話しだ。

今の時代も同じようなことに陥る人たちを見かけることがある。やるべきことをネット検索で手段を調べて、上手くやろうとしている人たちのことだ。どこの誰だか知らない人の知恵を真似して、手っ取り早く問題を解決しようとする合理主義者だ。つまり、模倣はどこまでいっても単なる模倣に過ぎず、それによってその人が持っているアイディアを引き出すことを邪魔し、あるいは才能を発揮することを妨げてしまうことにもなる。

だからこそ、まずは自分の頭でどうすれば良いのかを考えてみよう。ネットで調べて一番良いものを模倣してもその場しのぎで身につかない。客観的に自分が持つ可能性を見つめて、そこから解決への取っ掛かりを探していく。そして、同じ志の仲間と語り合って考えていることを確認していく。自分勝手や独りよがりにならないためにバランスを整えてやる。世の中のザワザワに惑わされないために、切磋琢磨で信念を創り上げることが大切になるのだ。