我思うゆえに我あり

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近年、兎にも角にもスマホなどの携帯型通信機器は進化し、さらにそれに伴って機種で取り扱えるソフトが次々に創出されていった。そのおかげで、写真や動画を撮影することは手軽になり、また、辞書や専門書を持ち歩かなくても、その場で疑問を調べることが手軽に可能になった。この他、商品を購入する際の決済ができたり、目的地を示す地図機能もあったりと、便利で快適な生活を満喫するために欠かすことのできない存在。あらゆるものの開かれた窓のように役立っている。

しかし、それによってなんとかなるだろう根性が蔓延してしまい、その場で最善を尽くそうという意欲が低下している。無理に目に焼き付けなくても、頭のなかにとどめて記憶しなくても、いつでもどうにでもなることだと開き直る。あれこれと答えを求めて脳みそを刺激しなくなって、知的好奇心はどんどん弱くなっていくばかり。知らず知らずのうちに、自分の物差しで考察する力を失っていく。

つまり、便利な機器に頼り過ぎるとミスは減るかもしれないが、反面、自問自答しなくなって、ただただ常識や知識に服することになるだけ。直感やにわか知識で行動するとリスクはあるけど、なにも挫折した経験がないということは、新しいことに挑戦していないのと同じこと。自身で経験したことはどれほど小さくても、未来を照らすかけがえのない財産になるだろう。だからこそ、機械を使うのは必要最小限度に留めること。人の能力は体当たりすることで活性化していく。自分らしいパフォーマンスで探究することが大切になる。自分はベストを尽くしたかを問いながら努力していこう。