創作人生

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術の道を志す人の作品制作が上手くいかず、どうしてよいか迷うことは、それ自体、すでに一つの創作活動になる。真正面から美術と向き合い、悩み抜かれて創出できれば、悩んだ人に成長をもたらすのだ。いわゆる美術家になるために必要な心構えは、どんなに頑張っても、それなりに時間がかかるから慌ててはいけない。簡単に苦労なしで手に入れてしまうなんてあり得ない。利便性や合理性を追求する風潮に背を向けよう。あえて遠回りして見聞を広めて、可能な手段を探るだけではなく、不可能だと思われる分野にも目を向ける。自分らしい個性的なものにすることが大切なのだ。

それゆえにやってみて上手くいかなくても、そこから逃げ出さなくていい。すべてローマに通じている。現実を謙虚に受け止めること。どんな結果も経験であって、成功への一里塚と寛容に考えよう。過去のことは成功への試金石になると肯定すること。失敗しないことはいいことであるが、同時に次の挑戦へのモチベーションが下がり、果敢さに欠けてやっているふりになっていくだろう。

つまり、何もかもやっていくから、これには向いていないとか、向いているとかがわかってくる。等身大の自分がわかることで、未来を切り開く手がかりが見えてくる。まず最初に否定的思考はやめよう。そんな気持ちがあれば好奇心が失せて、成長への意欲が動き出さなくなる。失敗は成功の母なのだ。さまざまなことを体験することで力がついていく。だから、いつも目の前で起きたことから学ばぼう。それらはすべて必要なこと。プラスにできる人とマイナスにする人に分かれる。その過程で美術との付き合い方を学び、我が人生において美術とは何かが発見されていく。人が自分を認めてくれなくていいじゃない。創作人生は自分が自分を認められるように創作を頑張っていけばいいからだ。