同じ釜の飯を食う

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「同じ釜の飯を食う」とは、同じ組織や所で偶然出会った人たちが、いろんなことの苦楽を共に分かち合いながら、一緒に学んだり働いたりしていくうちに、親しい間柄になっていくことをいう。 そこに任意で集まった人と人との間に、価値観の違いから生じてくる壁はなくすが、それぞれの個性はそのまま尊重し合って、かつ、成長するために刺激し合うことを意味する言葉だ。
先日まで開催していたグループ展に出展していた難波夫妻と松田夫妻は、同じ山口大学の先輩後輩の間柄であり、また、どちらも同級生同士が卒業後に結婚して、さらに今現在も夫婦そろって作品制作をしている。 そもそも学生時代から創作活動を続けている人が少ない世界に、県美展などに応募することをはじめ、個展やグループ展にも意欲的に出展し、若い頃からの夢をブレずに頑張ることは称賛に値する。 しかもレベルが上がっているのだから文句はない。
その原点は授業の終わった後の夜の校舎だ。当時はコンビニと同じで24時間出入り自由。古き良きバンカラな文化があって、彼らを相互に鍛え合うような雰囲気が渦巻いていた。とにかくよくみんなが集まっては喜怒哀楽をともにする。あれこれといろんなことを語り合って、なんでもかんでも面白がっては、次から次へと止めどなく興味を広げて楽しむ日々。ちなみに彼らの一番上の学年には、「ジブリと私とかぐや姫」など、歌い手から楽曲提供まで幅広い音楽活動をするシンガー 二階堂和美さんもいて、夜な夜なギターで弾き語っては青春を燃やしていた。決して才能に恵まれたエリート集団ではない、だけど、お互いが刺激し合い、情報を交換し合い、どんどん夢を大きくしたのは間違いない。一時でも志を持ち合ったことで、独特の絆が生まれたのだろう。だからこれからも努力していくはず。ひたすら熱く語り合う仲間の熱気は冷めることはない。