縁起

いわゆる仏教用語「縁起」とは、すべての存在は無数無量の因縁によって在り得ているという意味で、仏教の基本思想を表す重要な言葉である。これを端的に言えば、この世に存在するものはすべて互いに何らかの関係で繋がっている。ありとあらゆるものが網の目のように結び付き合うため、無駄なものや関係ないものなんてなにもないのだ。
だから、人生は縁が縁を呼んで思いも寄らない方へ発展していきやすい。たとえば、何を求めてさまよっている時に、ちょっとしたことでご縁に恵まれたら、それがきっかけでやるべきことに目覚めていく。そして、このチャンスに勇敢に立ち向かうことで自分自身が磨かれて、さまざまなことが面白く感じられるようになってくる。自分と関わるものを寛容に受けとめることで、幸運を引き寄せる力が強くなるのだろう。
それゆえに、これぞ我が道と思えるご縁に恵まれたら、覚悟を決めてひたむきに取り組んでいく。夢中になってやればやっただけ道は開け、また、ひとつのことに最善を尽くし続けていけば、こだわった分ほど自信が生まれてくる。つまり、人生はいろんなご縁によって育まれていく。自分らしく生きるために、たくさんの人々とのご縁に気付いて、丸くなるように努めることが大切になる。誰でもいつもご縁にめぐまれているのだから、それを発見する感性のアンテナを磨いて、ビビット来る出会いを楽しんでいこう。