紙一重

「バカっていうのは自分がハダカになることなんだよ。世の中のいろんな常識を無視して、純粋な自分だけのものの見方や生き方を押し通すことなんだよ。だから、バカだからこそ語れる真実っていっぱいあるんだ」という漫画家 赤塚不二夫氏の名言がある。
この言葉はアカツカイズムの真骨頂。とにかく常識と言われているものを疑ってみよう。さまざまな固定観念に捉われないで、既成の枠から思い切り飛び出していく。ただし、自分ひとりだけ違う見地に立つのは、強い孤独感と向き合うことになる。定着している価値観に背負向けて、独りきりでこだわり続けるのは、迷うことばかりで大変な思いをしてしまう。それでも、それが新しい発見の始まりであり、本質を掴んで発展させるための糸口となる。だからこそ世論や風潮に流されずに、自分なりの視点から見つめることで、独創的な発想が生まれてくるだろう。
それゆえに、天才と呼ばれる人はその直前まで馬鹿にされることが多い。百人いたら百人が反対するようなことであっても、自分の信じた道を突っ走っていくから、予見できなかった結果を残せるのだ。それくらい常識はずれのバイタリティー豊かな発想と、エネルギッシュに取り組む情熱がなければ、なかなかこれまでにないものを見い出すことは極めて厳しい。やはり天才と馬鹿は紙一重。常に「これでいいのだ」と現実を前向きに受け入れてながら、自分が思ったとおりに行動していくことが大切になるのだ。