地方文化の確立について

坂口安吾の短編作品『地方文化の確立について』の末文に、「地方精神の悪弊、亜流の精神を取り去り、自らの思考を全日本的な宇宙的な高さにおいてもとめることを忘れてはならないと思う。この意味において、私はまず地方文化の確立については、東京の亜流となるな、自ら独自の創造をなせという月並な文句が、しかし、真実必要な言葉であると信じている」がある。

この文は昔のことわざで例えるのなら、「鶏口(けいこう)となるも牛後(ぎゅうご)となるなかれ」と同じこと。大きな団体で人のしりについているよりも、小さな団体でも頭 (かしら) になるほうが良いという意味を指すからだ。

つまり、ウチのギャラリーはウチらしいポリシーとスタイルでやり抜けばいい。ここに集まる面々と好奇心や冒険心を育みながら、さまざまなことにチャンレンジして、アートを実験的に行っていくしかない。本日よりスタートする『シン彩祭アート展』。アートシャツをテーマにしたグループ展。参加者は10代の若者から70過ぎのヌマさんまで。どうぞ多様な表現と多世代の価値観が交わる作品展をお楽しみください。