外歩き

このたび、ひさしぶりにクリエイティブスペース赤れんがでグループ展を行う。実は1994年から1999年まで、毎年1回ほど「今・アート・山口!」という名で、県内ゆかりの若手美術家たちによるグループ展を開いていた。当時、バブル景気は崩壊したものの、そのおかげで海外の美術交流が盛んになり、明治維新の時のように鎖国から開国したような感じだった。さらにインターネット保有者も少しずつ増えはじめ、同時代に活躍する世界的なアーティストが閲覧できるようになった。

つまり、新しい時代がやってきたので、私は私なりに何かをやらなければならないと、勝手に使命感に燃えていた。ちょうどその頃、美術へ情熱を燃やす若者が周囲に何人も集まる。類は友を呼ぶというように、みんな美術と真剣に向かい合い、やる気満々で創作していた。

 そんな無我夢中に走り抜けてから23年。敢えて初心に戻っていろんな人と語り合うことに心掛けた。すると、日頃ギャラリーでは聞けないお話しを楽しむ。そりゃそうさ、気に入れば作品収集することを目的に集まる人と、作品鑑賞だけを目的にする人では、様々な点が異なるのは当たり前。それと、小学生とお話しする機会も何度かあって面白かった。彼らは裸の王様じゃないけど正直だ。やはり、時には外に飛び出してみると、いろんなことを学ぶことができる。3日間、素敵な一期一会に感謝するのみ!