いばらの道

2013年4月下旬、日テレ系の深夜番組に最晩年の吉村芳生さんの活動が放映される。当時、美術館での展覧会や大都市で個展など、まさに飛ぶ鳥を落とす勢い。そんな合間を縫って、テレビ番組に積極的に出演されていた。ちなみにこの番組の公式サイトに、以下のようにプロフィールが紹介されてあった。

写真のような作品を鉛筆1本で描く、現在美術界で厚い注目を集めるアーティスト。サラリーマン生活を経て芸術の道へ進んだ吉村は、当時のポップアートに影響を受け、鉛筆だけで作品作りを始める。注目を集めたのは、60歳になってから。新聞の一面を忠実に描く「新聞自画像」や、色鉛筆で描く「花」などの作品が高い評価を得ている。現在は息子も鉛筆画家を志し、吉村に弟子入りした。

この8ヶ月後に天国に旅立たれたから、生前最後の特集番組だったのかもしれない。それはさておき、このたび県美展で父に弟子入りした息子が大きな成果を挙げた。まるまる15年経って、大きな評価を獲得したのだ。これで免許皆伝でしょうか?それともまだまだお許しが出ないのでしょうか?答えは謎の方がいい!いつまでも努力してこそ、素晴らしい作品が生まれてくる。父と同じで大器晩成であれ!いばらの道を堂々と行こうぜ!