感謝

昨夕は山口県の美術界に多大な貢献を果たされた「奥津 聖先生を偲ぶ会」に参列するために山口市菜香亭へ参上しました。奥津先生は愛知県出身。東大を卒業後に縁あって山口大学人文学部で美学を教えることになる。出席された友人の方のお話しによると、「すぐに(東京へ)帰ってくる」と言って山口へ赴任したはずなのに、そのまま根を下ろして、精力的に美術の素晴らしさを広めていくことになった。

そこには地元のいろんな美術家たちとの交流をはじめ、当時ドイツ留学より帰国されたばかりの美術家 嶋田日出夫さんとの運命的な出会いもあって、海外から先進的な美術を紹介するなど、山口市のアートシーンを一気に活性化させた。その1つである「文化交流プラザ基本計画策定」は、今の山口情報芸術センターを創設に関わるもの。この会の始まりにスピーチされた、当時事業計画の担当者だった伊藤和貴山口市長殿からも最大の賛辞を送られた。

そして、偲ぶ会のクライマックスはご家族のお礼の挨拶。長男の豪王さんの熱のある言葉は先生と瓜二つと言いたくなった。また、美術家として活動中の長女の綾幻さんは、涙を浮かべながらも「美術家はいいやつたちだ」という先生の言葉が人生訓だと秘話を披露。最後に奥様の律子さんが「家庭人としては35点、だけど、人間として300点。人が本当に好きだから、いつも情熱を燃やしていた」という言葉は素敵としか言いようがない。みんなの愛された人は、やはりご家族に一番愛されていた。先生、ありがとうございました。これからは天国から美術界を応援してください!合掌