腕を競い合う

いわゆる美術公募展とは、それぞれの美術家が自分の個性を活かし、独自性のある作品を応募して、腕を競い合う展覧会のこと。美術界の発展と向上することを目的に多種多様なコンセプトで運営されて、新しい表現と人材の発掘を期待して行われる。ただし、スポーツのように勝ち負けを競い合うことはなく、審査結果に差が出てしまっても、それですべてが決まることはない。公募展は自らの能力を磨くためにある。他人と異なるセンスを知る機会として、活かしていくことが肝心だと言える。

だから、ある程度の実力が身に付いていなければ、無理をして出展する必要はない。また、こういうものが苦手な人は素直に回避した方がいい。むしろ逃げるが勝ちになることだってある。たくさんの人が集まっている分野なら、どうしてもいろいろと見比べられて、意図しない優劣が付けられやすい。それよりも競争から離れて居場所をつくってみよう。そもそも道なき道を行くのが美術の王道。新しい世界観を創造することが最大の目標。みんなちがってみんないいの基本を忘れずに、他人にはわからない楽しさを発見して、自分らしい表現を求めていこう!