共鳴

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たったひとりの力というものはとても小さなもの。あってもなくってもいいじゃないかと考えがちである。しかし、たったひとりの思い込みは大きな力になっていく。人になんて言われようが、自分はこうするしかないと腹をくくり、自分の人生の主人公に本気でなってこそ、才能は思う存分に発揮できるようになる。そして、自分という存在に期待して走り出したのなら、その明るいエネルギーは瞬く間に周囲に広がって、友や仲間たちを同じような気持ちにさせる。みんな同じ人間なのだ!やれることの才能には差があっても、やりきれることの能力には差がない。その人なりにベストを尽くそう。この真理はプラスのウィルスになって伝染していく。特に若ければ若いほどいちころだ。一瞬で感染して体内の血が燃え上がって高熱を発症させる。様々な人に「志」という不治の病を患わして、どこまで可能性を求めて努力したくなる。そのようなひとりひとりが自分ができることを自覚させてくれるのはたったひとりの人間から始まる。たったひとりの思い込みは大きな力になっていく。
昨日、コサカ君を激励するためにやってきたイラストレーター。変に先輩風を吹かすことなく、だけど、辛辣な言葉で熱いエールを送っていた。私はその模様を黙ってそばで聴くだけ。二人のやり取りに加わるなんてやぼなことはしない。いや、あまりにも素敵な言葉ばかりだったので、コサカ君と一緒に学ばせてもらった。彼の語る言葉は立派な大木になるために必要な枝を削ぎ落とし、たくましい生命力のある幹が残していく、職人技を持つ木こりのように雑念を切り取って、何を残すのが大切なのかを気づかせてくれた。本当にあたたかくて思いやりのある言葉だった。正に切磋琢磨するとはこのこと。美術を通じて共鳴し合う二人に未来で活躍する姿を想像させられた。
■コサカダイキ個展 ポジとネガ 2019年6月21日(金)~30日(日) 11:00-19:00 定休日 6月25日(火)、26日(水)