大竹伸朗展 路上のニュー宇宙

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子供の頃、我が家は古かったけれど、広かったので格好の遊び場になっていて、
そこでは近くに商店街があったおかげで、よく段ボール箱をもらって来ては、
車や家、動物や怪獣などに見立てて、つたないけれど何かを作ることを楽しんでしました。

そんな誰もが少年の日だった時に経験したようなモノ創りは、
働くようになって金銭が得られるようになれば、合理的に創るから買うに変化していき、
そして、いつの間にか経済的に豊であることが人生の豊さに思ってしまったのかもしれません。

こんなことを想ったのは12日に友人の結婚式で福岡市に行きました時に
市美術館で「大竹伸郎展」を観た時のこと。大竹伸郎展の画集に

大竹伸郎が制作衝動に駆り立てられるきっかけとなるのは、
通常の「芸術」や「美」の概念領域に入りにくい「既にそこにあるもの」との遭遇です。
日常生活や旅先の路上で出会うゴミ、印刷ヤレ(刷り損じ)、壁のシミ、見慣れない風景など、
彼の外側にあらかじめ存在する、人の無意識の気配や時間の痕跡を濃密にたたえて事物、
さらに夢のイメージや目を閉じた時にまぶたに移ろう、彼の内側に存するおぼろげな形態。
多くはありふれていて、時に安っぽくうすっぺらな事物の佇まいや気配こそが、
彼の「新しい宇宙」を投げかけるのです。
 
と、書かれました文章は大竹氏の作品を見るヒントにもなりますが、
実は日常で出会うモノを拒まずに受け入れて見ていた、
子供の頃の好奇心とは何なのだろうかないうものが少しわかったような気がしました。

タイトル 大竹伸朗展 路上のニュー宇宙

日時 2007年7月14日~8月26日9:30~19:30、日曜日は9:30~17:30 ※休館日は毎週月曜日
会場 福岡市美術館 福岡市中央区大濠公園1-6

http://www.fukuoka-art-museum.jp/jb/html/jb01/2007/ohtake/ohtake1.html
福岡市美術館大竹伸朗展 路上のニュー宇宙)