2023-01-01から1ヶ月間の記事一覧

初志貫徹

「学校はグライダー人間の訓練所。飛行機人間は創らない。グライダーの練習にエンジンのついた飛行機などが混じっていては迷惑する。危険だ。学校ではひっぱられるままに、どこへでもついて行く従順さが尊重される。勝手に飛び上がったりするのは規律違反。…

多様性

アカデミック・インブリーディングという言葉がある。大学人事において自校出身者を優先的に教員として採用する慣行のことだ。同系繁殖や近親配合のようなことを続けていると、たちまち組織は劣性になっていく。それにより学術活動にとって不健全な影響をも…

初志貫徹

4年前、初めてコサカダイキ君の個展を開催した時、来場者が途絶えるたびにざっくばらんな話しをしていた。もちろん、コサカ君をよく知ることで個性や長所が把握できるし、作品の見どころをアナウンスするのに役立つからだ。 とはいうものの、あまりにもオリ…

青雲の志

昨日、第12回やまぐち新進アーティスト大賞展の表彰式が行われ、その晴れ舞台にイラストレーターのコサカダイキ君が大賞受賞者として立つことができた。おめでとう!本格的に活動を始めてからわずか4年で、このような栄誉に輝けたのは無名だったことで、他人…

連携

2019年6月、コサカダイキ君と知り合って1年後に個展を開いた。やはり、どんなことをするにせよ、実際に学ぶことができるのは、現場で立って体験していくしかない。その人にとって今勉強すべきことは、様々な出会いによって知らされる。だったら多少荒療治に…

出会い

5年前の春、りおた君から会わせたい人がいると言うので、どれどれどんな人がくるのか楽しみにしていると、一見はクールそうな感じだけど、どこか人懐っこい若者がやって来た。早速、雑談を始めると、あることがきっかけでサラリーマン人生に疑問を持つように…

美術談義

美術作品を観ていると、よくやっていると感心したり、なんとなく違和感を抱いてしまったり、コンセプトがわからないものなどが出てくる。それらの気づきについて、作者へ直接質問をしては、どういう作風を目指しているのかを推し量り、あわせて私なりに良か…

知ろうと根性

日常生活で何か知りたいことができた時、インターネットを使えばすぐに検索して調べることができる。ただし、それは誰かが必要な情報を書き込んでくれている場合で、すべての情報が適切に網羅されているわけではない。だのに、このことはついつい忘れられて…

じっくりと

「時を急ぐとも、春より秋には飛び越し難し」という名言がある。 天へ向かって勢いよく育った木は、上ばかりに向かって伸びていくため、肝心の幹が細くて弱々しかったりする。それ故、横から強い風に吹かれると、その激しい圧に耐えかねて、バッサリと折れて…

音吐朗朗

作品を前にして声を出してみると、これまでと感性が違った働きをするかもしれない。その昔から美術談義をしていくうちに、作品への理解が深まるのは偶然ではないように思われる。声を出して鑑賞していくことで、目だけで見つけることのできない作品の面白さ…

褒め立てる

自分で想像したものを具現化することは、後からいろいろと迷い出すことが多くて、なかなか思うようには上手くいかない。頭に浮かんだイメージはごくごくデリケートなもの。せっかくこれはと思う着想が膨らんできたとしても、それを解して一気に創り上げるこ…

アップロード

「世間では私のことをどう思っているかを知りません。しかし、自分では波打際で戯れている子どもにすぎないと思っている。時々、珍しい小石や貝を見つけて喜んでいるが、向こうにはまったく未知の真理の大海が横たわっているのだ」というニュートンの名言が…

和顔愛語

今の世の中、コミュニケーション術やトーク術のテクニックを高めるために、基本的なことを勉強できるプログラムがあふれている。しかし、その学んだことだけで使って、人間関係を実際によくすることは簡単ではない。建前ばかりの上っ面なやり取りになりやす…

明珠在掌

写真制作に取り組む川部那萌さんのモチーフは身近な風景。これを50mmの単焦点レンズで撮るため、被写体を大きく写したければ、ズームができないから、自らの足を使って近づかなければならない。 ただし、どういう風に写すのかを考えながら動き回る時間は楽…

備忘録

一昨日まで個展をしていた川部那萌さんについての備忘録。2000年6月、川部さんは山口県北浦地区の美しい海のすぐそばで、今宵なく波乗りを興じる両親のもとに誕生する。とにかく、自然豊かな地域で、春夏秋冬を否応なしに肌で感じ、いろんなことを体験しなが…

禅那

禅とは仏教の一つの宗派である禅宗の教えや思想のこと。その特徴は「禅即行動」で、学問として経典を学べばいいのではなく、身体で実践しながら体得していくもの。また、どんな人でも仏になる資質があるので、厳しい修行を重ねて煩悩などを払い、一点の曇り…

万理一空

宮本武蔵の五輪書の中にある「万理一空」とは、「万理」は非常に遠い距離のことで、「一空」は一つの空を指し、本来は「どこまでいっても世界は一つの空の下にある」という意味だったが、転じて、一つの目標に向かって努力していくことを奨励する時に使われ…

我以外皆我師

いわゆる美術創作活動しようと思いついた人は、まずは学校へ行けばなんとくなると考える。なぜなら、どうやって必要なものを習得すればいいのかがわからないから。創作したいと思ったものの、どうしたら進められるのかが、見当がつかないのである。それ故に…

切り拓く

人は誰も生まれる場所を選ぶことができない。神様の悪戯と言うべきことなのか、最初から恵まれることもあれば、あまり良いとは言えないこともある。だけど、それがそのままずっと一生なんてことはない。どんなに厳しい環境に生まれたとして、その人の生き方…

冒険

写真家 石川直樹さんのエッセイ集『全ての装備を知恵に置き換えること』(2005年9月発刊)の中に、私のハートをバーンとスマッシュする一節があった。 「世界に地理的な空白がなくなった現在、私たちはこれからどこへ向かおうとしているのか。現代における冒…

千里の道も一歩から

千里の道も一歩から!どんなことでも手近なところから始めていく。今自分にできることを着実にこなすこと。夢や目的を達成しようと思っているのなら、時間をかけて手順を踏まなければならない。いくら急いでやったところで、にわかな能力ではすぐにボロが出…

学ばなきゃ

いくら素質があっても、やる気があったとしても、自分ひとりだけで才能を開花することはない。自分では上手くやっているつもりでも、一方向からの発想では部分最適になりやすく、いつの間にか独りよがりになることが多い。自分の価値観や経験でしかものごと…

日常の美

日常の何気ない景色を楽しむとは、どんなふうにすればいいのだろうか?それは単純に見たまんまに受けとめて、そこにあるものをありのままに面白がることではない。あくまでも自分らしい視点で見つめて、その場でしか味わえないものに心寄せればいい。たとえ…

ハングリー精神

人から褒められるために作品制作をしている人は、何かあるとまったく違う作風に変わりやすいのは、人から好ましい評価を得ることを目的にしているからで、その時々に人気や流行っていることを平気で取り入れていく。要するに誰でもいいから認めてくれればい…

血気盛ん

昨日から川部那萌さんの写真展が始まる。この作品展は、年初に予定していた作品展が急遽延期になり、年初のスケジュールが空いてしまったので、それなら思い切って若い力を抜擢して、新しい可能性にチャレンジすることにした。ごつごつした原石はあちこちぶ…

夢を叶える

ウォルト・ディズニーの名言に「夢を見ることができれば、それは実現できる」がある。人はどうしても叶えたい夢があるのなら、どんな苦労もいとわず取り組むことができる。ただし、夢に向かって『熱望』と『願望』とでは、夢が達成した時のゴール地点がまっ…

ファーストペンギン

「ファーストペンギン」という言葉がある。これは集団で行動するペンギンの群れの中から、天敵がいるかもしれない海へ、魚を求めて最初に飛びこむ1羽目のペンギンのこと。転じて、その勇敢なペンギンのように、リスクを恐れず初めてのことに挑戦するパイオニ…

チェシャ猫

『ふしぎの国のアリス』とは、幼い少女アリスがおかしな白ウサギを追いかけて不思議の国に迷い込み、しゃべる動物や動くトランプなどさまざまなキャラクターたちと出会いながら、その世界を冒険していく物語。 その中でアリスが出会ったチェシャ猫に「教えて…

青春って、すごく密なので

昨年暮れに行われた『新語・流行語大賞』では、夏の甲子園で初優勝を飾った仙台育英高校野球部 須江航監督が決勝戦後に語った「青春って、すごく密なので」が選考委員特別賞に選ばれた。これは入学してからの3年間、コロナ感染症の影響で部活に集中できず、…

「人が夢の世界を持っていなかったら、現実に対して、何の批判もしなくなり、ただただ現実に押し流され、ずるずるとだめになっていく。現実の世界は、それぞれの人の夢の世界で支えられている」という名言がある。 この言葉はなんとかく美術家のためにあるよ…