2023-09-01から1ヶ月間の記事一覧

犬も歩けば

ことわざの「犬も歩けば棒に当たる」は2つの意味を持っている。一つ目は思い切って何かものごとをしようとすれば、それだけ何かと災難に会うことも多くなる。それ故、自らの身の程の幸せを知って、余計なことはするべきではないという戒めとして使われる。 …

夢見るように

1969年7月、香月泰男先生が米国宇宙船アポロ11号が月面着陸した際に「月も、もはや清浄感がなくなった。知り得て美しさの増すものもあろうが、未知のままの方が美しいものが多くある」という言葉を残した。 人はよくわからないこと、何かが欠けて足らないも…

読書の秋

吉田兼好の徒然草に「ひとり灯のもとに文をひろげて、見ぬ世の人を友とするぞ、こよなう慰むわざなる」という一文がある。これは書物を通じて会ったことのない昔の人と交流すれば、その人なりを知るうちに何が面白いかに気づかされて、古典に親しむようにな…

居場所

「人間、貧乏であろうと、少しもあわてることはない。目的をもって生きる、信ずるところに生きる、修養につとめる、そこに自ずから、積極的な人生の楽しみが生まれてくるのだ」という名言がある。 この言葉は、いわゆる人は自分らしい居場所さえあれば、お金…

知足

徳川家康が残した名言に「不自由を常と思えば不足なし」がある。この言葉は不自由なことが当たり前だと考えれば、わずかな成果しか期待できないから、やっても無駄なことだと不平を漏らさなくなる。例え思うようにならないことや不便なことがあっても、それ…

愛おしい光景

昨日、NHKの「日曜美術館」には、20代で華々しいデビューを飾って以来、70歳になってからiPhoneを使ったドローイングに取り組むなど、時代に応じて様々な表現方法を研究して、それまでの常識を打ち破る作品を創り続ける、御年86歳の英国在住のデイヴィッド・…

後天的な才能

松陰先生が残した「一日一字を記さば、一年にして三百六十字を得、一夜一時を怠らば、百歳の間三万六千時を失う」という名言がある。 よく「美術家になれる人となれない人との差はなんでしょうか」と尋ねられる。こういう時は総じて「それは、ほんのちょっと…

好きこそものの上手なれ

「未完成の自覚を持って、絶えず努力してゆくところに青春がある。たとい若くても、自己満足におちいっているなら、その人は老人に等しい」という名言がある。 どんな人でも好きなことを追い求めていると、どんどん興味の核心に近づいていって、好奇心が活発…

内なるもの

ヘルマン・ヘッセの名言に「君の中には、君に必要なすべてがある。『太陽』もある。『星』もある。『月』もある。君の求める光は、君自身の内にあるのだ」がある。 人は誰でも生まれ持った気質があり、その人だけしかない特徴がある。それらは何もしなければ…

猛烈な天

詩人 草野新平の作品『猛烈な天』の冒頭に「血染めの天の。はげしい放射にやられながら。飛び上がるように自分はここまで歩いてきました。帰るまえにもう一度この猛烈な天を見ておきます」と書かれてある。 この言葉は中也記念館の展覧会図録の解説によると…

下意上達

巷でよく耳にするボトムアップ(bottom up)。この言葉は「底上げする」や「下から上げる」という意味で、そこから組織の底部(ボトム)の意見や提案を吸い上げて(アップ)、それによって意思決定する下意上達のスタイルのことを言う。 ちなみにボトムアッ…

明るいオーラ

福沢諭吉が残した「水があまりに清ければ、魚は棲めない。人は知的であり過ぎれば、友を得るのが難しい。友人を受け入れるには、度量が広く、多少ぼんやりとしているところもあったほうがいい」という名言がある。 このたび開催した深海志都香さんの個展には…

苦労を買う

岡本太郎の著書に「私は、人生の岐路に立った時、いつも困難なほうの道を選んできた」という名言がある。 どうしても好きでやりたいことだったら、苦労することは厭わないで頑張っていける。たとえ、どんなに厳しい試練が待ち受けていても、自ら引き受けて臨…

余白の美

江戸中期の僧、白隠禅師は禅の始祖達磨大師を描くのにどれだけ時間を要したかという問いに対して『10分と80年』と答えたと言われている。ちなみにこの言葉は絵を描くために必要な技術を修得する年数のことではない。白隠禅師の言う80年とは、達磨大師を描く…

没頭

孔子が残した「汝の愛するものを仕事に選べ、そうすれば生涯一日たりとも働かなくて済むであろう」という名言がある。 この言葉は正しく美術家のためにある。なぜなら、常に作品制作に取り組めるのは、ただ好きなことをしているだけ。誰かに指示されてやって…

凡事徹底

四文字熟語の「凡事徹底」とは、なんでもないような当たり前のことを徹底的に行うこと、または、当たり前のことを極めて他人の追随を許さないことなどを意味する。 当たり前のことをきちんとやること。当たり前のことが、いつでもどこでもできるならば、それ…

個人差

岡本太郎が残した「うまく作る必要なんかない。うまく出来た作品なんて、面白くもへったくれもない。かまわないから、どんどん下手にやりなさい。その人独特の文体というものがあるはずだ。絵ならその人の色。ダンスなら、その身体の動きの物語る世界。それ…

知を求めて

天文学者 コペルニクスが残した「自分が何を知っているのかを知っていることを知り、自分が何を知らないのかを知っていないということを知ること。それこそが真の知識です」という名言がある。 いつの時代も世の中は変化していくもの。常に何かが生まれて新…

田舎の学問

ことわざの「田舎の学問より京の昼寝」とは、こつこつと田舎一人で学習しても、書物を暗記して覚えるだけであるが、都にはいろんなものがあるため、いつも何かと交わって見聞が開けてくる。だから、都会の人は街をただぶらぶらしていても、地方の人に比べて…

朝令暮改

「少しでもよい方向が見つかれば、即刻変更したらよろしい。朝令暮改は恥ではない。柔軟さの証明である」という安藤百福の名言がある。 私は50代になってから、それまでの常識に捉われず、事あるごとに考え方を変えて、柔軟に考えるように心掛けている。なぜ…

磨いていく

「人間はな、人生という砥石でゴシゴシこすられなくちゃ、光るようにはならないんだ」という名言がある。 例えば、石ころは川の中で流されていくうちに、様々なものとぶつかり合いながら、いつの間にか角が取れて丸い形になる。すなわち、石ころは何かにぶつ…

こどものように

ピカソの名言に「ようやく子どものような絵が描けるようになった。ここまで来るのにずいぶん時間がかかったものだ」がある。 子どもの絵というものは触覚に残ったイメージをそのまま描いていく。とにかく上手く正確に描くことは二の次。それよりも純粋に描く…

道一筋

2008年10月、県美展には前回大賞受賞者の吉村芳生さんが招待出展。50代に入ってからスランプに陥り、悩み苦しむ日々を乗り越えて栄誉を掴む。さらに六本木クロッシングで高く評価され、日本列島にその名をとどろかせた。だから、吉村さんは上機嫌。会場で以…

精進

小学3年生の頃にふとしたことで絵を描くことが楽しくなる。本当の理由は覚えていないけど、おそらく褒めてもらって嬉しかったから。絵を描くことは、人見知りでおとなしい性格なので、人前で目立ったりすることもなく、黙々と取り組めるのはありがたい。よう…

アイドル

「習慣は賢者たちのペットであり、愚者たちのアイドルである」という名言がある。これは、悪い習慣をやめられないのは、夢中になって心地良いことだから。言い換えれば、良い習慣で生きられる人とは、基本に忠実に従う動作が身に付いている。 ところでアイド…

エナジー

岡本太郎の著書に「僕はいつでも最低の悪条件に自分を突き落とす。そうすると逆にモリモリッと奮い立つ。自分が精神的にマイナスの面を背負い込む時こそ、自他に挑むんだ。駄目だ、と思ったら、じゃあやってやろう、というのが僕の主義。最大の敵は自分なん…

決心

このたび個展を開催する深海志都香さんとは、10年前に彼女が芸短2年生の時に知り合う。当時、ギャラリーでは臼杵万理実さんが台頭したおかげで、美術家を目指す若者が目に見えて増えて、その流れに乗って姿を見せるようになった。だけど、彼女はとてもハニカ…

元気が一番

昨夜はテレビでバスケW杯で戦う日本代表を応援する。ゲームはこれまでの4試合と違い、第1Qからリードしてこのまま押し切るかと思われたが、第4Qは一転して反撃されて猛追にあい、薄氷のリードに息を飲み込む展開になる。それでも自国開催の利を得て、観衆の…

マイペース

岡本太郎の名言に「何かすごい決定的なことをやらなきゃ、なんて思わないで、そんなに力まずに、チッポケなことでもいいから、心の動く方向にまっすぐ行くのだ。失敗してもいいから。」がある。 独自性のある作品を制作しようとすれば、他の作家との個性の違…

一朝一夕

先週、遠方の友人から電話があり、偶然知り合った美術団体の方に若い出展者をSNSを活用して増やしたいため、そのノウハウを求められたけれど、さっぱりの手がかりなしでなので、何か知りませんかと尋ねてきた。 ちなみに美術団体とは、公募で集まった作品を…