2022-10-01から1ヶ月間の記事一覧

勇猛果敢

「私は学んだ。勇気とは恐怖心の欠落ではなく、それに打ち勝つところにあるのだと。勇者とは怖れを知らない人間ではなく、怖れを克服する人間のことなのだ」という名言がある。 もし、勇気とはどういう意味かと尋ねられたら、それは今この瞬間に、自分がいる…

まるくつながる

ただいまアスピラート(防府市)で開催中の「田中稔之 まるくつながるふたつのこころ」。画家 田中稔之氏(故人)は同市岸津出身。子供の頃から美術に親しみ、独学で絵を描き続ける。山口師範卒業後してから上京する。小学校図画工作教諭しながらデッサンを…

銀河鉄道の夜

宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』に「何が幸せかわからないです。正しい道を進む中の出来事なら峠の上り下りも、みんな本当の幸せに近づく一足づつですから」という一節がある。 私たちの地球はまん丸だから、いつのかに知らぬ間に、いろいろなものと繋がっていく…

着眼点

今月中旬、首都圏にいる友人からメッセージが届いた。その内容は、NHKラジオ番組 高橋源一郎の飛ぶ教室に、この春に東京藝術大学長になった現代美術家の日比野克彦氏が出演したとのこと。そして、「藝大に入学するために予備校に行くのは矛盾してないか等、…

我思う故に我あり

どんな人でも、自分自身の人生について書き綴れば、一本の小説が出来上がる。なぜなら、みんな自分にしかない人生を歩んでいる。それをそのまま文章にすれば、読み応えのあるものになるはずだ。 しかし、現代のような情報過多の社会にいると、知らず知らずう…

敬意を表する

「すべての人に敬意を払うこと。あなたが出会うすべての人は、あなたよりすぐれている点を必ず持っている。何かをあなたに教えてくれるだろう」という名言がある。 人は敬意を払っていることに対してなら、好意的に解釈しようとしていく。これはよくわからい…

成長

美術で創作活動をしていくには、ある種の勢いが必要になってくる。ひらめきによる勢いが活気を生み、鑑賞者たち人を個性豊かなワールドの渦に巻き込んでいく。このような現象は若い美術家に起こしやすい。まだまだ技術やセンスが未熟であるがゆえに、素直に…

教わる

「私たち大人は子どもに人生についてあらゆることを教えようとするが、子どもは私たちに人生とは何であるかを教えてくれる」という名言がある。 子どもの頃、みんなで遊ぶための教科書なんて必要なかった。子どもたちなりに自分たちでルールを決めて、全員で…

努力の天才

「人間はこの世に生を受けた時は原石のようなものであり、後天的に磨き上げることではじめて光輝く宝石のような素晴らしい人格者になれる」という名言がある。 その昔から、美術の才能は生まれつきの先天的なものと思われているが、実際は後天的な努力によっ…

ハングリー精神

いつも前向きに何かを改善しようとしたり、新しいことを積極的に取り組んでいる人は、過去に失敗して痛い目にあったり、未熟さを思い知らされた経験を忘れない人だ。そういう人は少々上手くいったとしても、これはたまたま運よくいっただけで、自分はまだま…

ありのままに

岡本太郎の著書に「人間というものは、とかく自分の持っていないものに制約されて、自分のあるがままのものをおろそかにし、卑下することによって不自由になっている。自由になれないからといって、自己嫌悪をおこし、積極的になることをやめるような、弱気…

言うは易く行うは難し

いわゆる『言うは易く行うは難し』ということわざのように、素敵な理想を目標に設定したところで、それを実際に行動してやろうとしたところで、さまざまな障害や誘惑が待ち構えていたりする。目標を達成させるために行動していくには、目の前に現れてくる誘…

個性的に

この世のことを真っ直ぐに見る人、斜めの方から見る人、ひっくり返して見る人と、どこに価値基準を置くのかによって違ってくる。何を喜びにして、何を面白がり、何を悲しみだり、何を楽しむのかは、人それぞれ違うから個性的に生きていける。 そんな中には他…

遺伝子

人は誰でもものごとを観察できるセンサーを持っている。例えば、よくわからないことと偶然出会い、それまでの知識や経験では解決できない時、手探りするような感覚で触れて察知する能力のことだ。これによっておおよその見当をつけて、ハッキリしないものに…

居場所

炎の画家 ゴッホの言葉に「多くの人の目には、私はどう映るだろうか。影の薄い、風変わりな、感じの悪い人間。社会に居場所がなく、これからもないだろう、つまりは、最下層の人間だ。よろしい、それが絶対的な真実だとしても、私はいつの日か、異様な、何者…

朋友

松陰先生が唱える「朋友相交わるは、善道を以て忠告することもとよりなり」とは、友だちと交わるとには真心をもって、善に導くようにすすめることは、言うまでもないことだという意味である。 この教えは美術談義の基本だと言えること。たしかに同じ作品でも…

非凡

太宰治の言葉に「平凡な日々の業務に精励するということこそ、もっとも高尚な精神生活かも知れない」がある。 日々の生活の中で真面目にこつこつと小さな努力を繰り返す。基本的なことがいつでもできるように静かに備える。決して特別なことをしていくために…

よいよい

なぜ、良いことをすべきなのかと問われれば、爽やかな心を実感することができるからだ。身の回りにあるなんでもいいから、ほんのわずかでも良いことをしてみると、じわじわと清々しい気持ちが湧いてくる。一見はめんどくそうなことでも、その苦しさは瞬間的…

切磋琢磨

個性的な作品を目指して創作していけば、常に目の前には乗り越えるべき壁が現れる。時としてそれはスランプになって、心身ともに極限状態まで追い込まれる。何度もやって上手くいかなくても、それでも最善を尽くしてやっていくしかない。本気でやれば上手く…

そうは問屋が卸さない

「上手くやろう、成功しようとするから、逆に上手くいかない。人生上手くやろうなんて、利口ぶった考えは、誰でも考えることで、それは大変いやしい根性だと思う。世の中上手くやろうとすると、結局、人の思惑に従い、社会のベルトコンベアーの上に乗せられ…

シリウス

「人はみんな、その人なりの星を持ってる。旅をする人たちなら、星は案内役だ。そうでない人たちなら、ただのちっちゃな光」という言葉は、サン=テグジュペリの星の王子さまの一節だ。 夜空でもっとも明るい星であるシリウス。すべての1等星のうち、太陽を除…

自由っていったいなんだい

昨日の午後、県立美術館で開催中の「唐絵の系譜 将軍家の襖絵 / 雪舟と狩野派」へ再び参上。この手の展覧会は1度観たぐらいでは、作品情報は頭の中に上手く入ってこない。どこらへんにこういう作品があったという、ある程度の印象は残っているけど、それは…

鉄は熱いうちに打て

「人の行く裏に道あり花の山、いずれを行くも散らぬ間に行け」という格言がある。この言葉は花を本当に楽しみたいのなら、人の多く集まる道より少ない裏道の方が、ゆったりと見られて楽しめるはず。また、きれいに花が咲いているうちに行かねば意味がない。…

談義

「身はたとひ武蔵の野辺に朽ちぬとも留めおかまし大和魂」とは、松陰先生の辞世の句で、この身はたとえ武蔵野地に朽ち果てようとも、日本のことを思う魂だけでも、この世にとどめて置きたいという意味である。 そう言えば、子供の頃に「長州人が3人集まれば…

お互いさま

「天高く馬肥ゆる秋」。その意味は秋晴れの空は澄み渡って高く感じ、爽やかな気候に馬が食欲を増して、肥えてたくましくなることに所以し、心身ともに快適に暮らせる季節のこと。しかし、今現在の我が国の秋は、そのような味わい深い季節だと言い難い状態。…

自発的に

一昨日、「UBEビエンナーレ(現代日本彫刻展)」に参上。ここ宇部市ときわ公園は、国内唯一の野外彫刻展のひのき舞台であり、市民の心を癒す憩いの場として親しまれ、散歩や休息を楽しむ人たちで賑わっていた。私はそんなムードの中で鑑賞していたところ、眉…

蟻の城

今週の日曜日から宇部市で開幕した「UBEビエンナーレ(現代日本彫刻展)」。その第1回目は1961年に遡る。「文化の香り高い豊かな町づくり」をスローガンに、都市再建計画をすすめる中で創設され、運営委員が自らから重機に乗って会場整備していき、限られた…

たまご

「今日卵を一つ持つより、明日めんどりを一羽持つほうがよい」という格言がある。 「しあわせ」とは育てていくもの。世の中にある大きなものより、身の回りの小さなものに集中していく。手に届く身近なことから少しずつ繋がってみよう。小さなしあわせの数が…

驚く

松陰先生のお言葉に「学問ばかりやっているのは、腐れ儒者であり、もしくは専門馬鹿、または役立たずの物知りに過ぎず、おのれを天下に役立てようとする者は、よろしく風の荒い世間に出て、なまの現実を見なければならない」がある。美術家も同じようなもの…

観見

いわゆる美術鑑賞とは、作品を見ることではなく、作品を観ることを言い、作品をただ単純に見ればいい訳ではない。それでは見たいものだけが見えて、見えないものは見えないままで、見ているのに見えていなかったりする。要するに表層的なものを見ているだけ…