2022-03-01から1ヶ月間の記事一覧

花の五十代!

いわゆる50代になれば50代の楽しみ方がある。私は実際にこの年齢になってから、今しかできない楽しみに気付かされている。20代の頃は歳を取ると体力や気力が衰えて、不自由になるとネガティブなイメージを持っていた。しかし、それは大きな間違いで、歳を取…

こだわり

先週、少し元気のない美術家と電話で語り合う。どうやら100%の力で創作しようとしている。こういうタイプの方は真面目な頑張り屋さん。とにかく美術が大好きで夢を持って精一杯やっていこうとしている。しかし、人はエネルギッシュであればエネルギッシュで…

道楽

「道楽」とは仏教に由来する。それゆえ悟りを得るためにすべてを投げ打つことを意味する。平々凡々と普通に生きていたのでは、到底達することができない領域を求める。どんなに辛く苦しくても、すべてが修行だと受けとめて努力していく。この世で一番よくわ…

アクションあるのみ!

先週、とある場所で友人を介して、美術家志望の若者と出会い、その作品を観せてもらうことになった。だけど、まったくの初対面。そういう人にどれくらい音量で感想を言うのかは本当に難しい。正直に言えば、できる限り感じたまま、思いついたままに伝えたい…

知っていく

昨日はアスピラート(防府市)で開幕した中村祐介展へ。私はこの作家をほとんど知らなかったが、美術界は早いスピードで多様化しているため、どんな分野も触れておく必要を感じて参上する。とにかく、自分が今すぐにできること、プラスだと思うことは何でも…

夢見る時

子供の頃、「これが青春だ」という学園ドラマの再放送があって、「大きな空に梯子をかけて 真っ赤な太陽 両手で掴もう」という主題歌の歌詞が耳に残る。なぜなら、梯子は一般的なものでも一番上はそれなりに高くなる。それが大空へかかる梯子なんて、そこか…

同じ釜の飯を食う

「同じ釜の飯を食う」とは、同じ組織や所で偶然出会った人たちが、いろんなことの苦楽を共に分かち合いながら、一緒に学んだり働いたりしていくうちに、親しい間柄になっていくことをいう。 そこに任意で集まった人と人との間に、価値観の違いから生じてくる…

「人の行く裏に道あり花の山、いずれを行くも散らぬ間に行け」という千利休の言葉がある。これは花を思いっきり楽しみたいのなら、人のたくさん集まってくる道より、少ない道の方がじっくりと見られて楽しめるはず。そして、表でも裏でもいずれの道へ行くに…

創作人生

美術の道を志す人の作品制作が上手くいかず、どうしてよいか迷うことは、それ自体、すでに一つの創作活動になる。真正面から美術と向き合い、悩み抜かれて創出できれば、悩んだ人に成長をもたらすのだ。いわゆる美術家になるために必要な心構えは、どんなに…

コンセプチュアルアート

『現代アート』とは大まかに定義すると、第二次世界大戦後に広まった新しい表現のこと。現代社会の情勢や問題を反映し、個人的あるいは社会的なメッセージを感じさせる作品を指す。これは19世紀に美術館という施設が誕生し、絵画や彫刻がアートだとして展示…

先見性

昨日まで開催した「県美界隈展 特別編」は、おかげさまで盛会のうちに幕をひくことができました。皆様の有形無形のお力に心より感謝いたします。ありがとうございます。本展は、昭和生まれで平成の世に学生時代を過ごした40代の美術家夫妻3組によるグループ…

赤ちゃんのように

先週のNHK連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」で、ヒロインがラジオ英語講座を聴いている場面があった。それはラジオから「英語会話のことでありますが、皆さんは小さい赤ちゃんがだんだん少しずつ話ができるようになる様子を、よく注意してご覧になった…

美術家として自ら守らねばならない行動基準とはなんだろう?おそらく答えはひとりひとり違うから、そこにはいろんな答えがあるだろう。その人にとって創作と向き合うための理由はさまざまであることが当たり前。自分らしい価値観が見いだせることだったらな…

偶然

人生は誰でもいろいろな偶然の産物から出来上がっている。その人が世の中を知れば知るほど、偶然による巡り合わせによって、関係がつくられることがわかってくる。さまざまなものに触れていきながら、予想もしていなかった出会いをチャンスにして、自分自身…

ユーモア

いわゆるユーモアとは人と人とが触れ合う時に、その場の雰囲気を和ませてくれるエッセンス。やさしく鼻先をくすぐるような茶目っ気があって、ジョークやセンスのある言葉で笑いを誘う洒落のことだ。このやりとりによって豊かで活力に満ちたエネルギーを感じ…

さあ、美術家へ!

人生とは、その人が何を基準として考えるのかによって、進んでいく運命の道は大きく変わってくる。これくらいでありたいと設定した理想によって、将来の可能性を切り拓くための指針になるのだ。それ故に素晴らしい未来は来るはずと、楽観的に構えていると甘…

一灯照隅 万灯照国

「一灯照隅 万灯照国(いっとうしょうぐう ばんとうしょうこく)」とは天台宗の開祖 最澄の名言。この言葉は、一人ひとりが自分の身近の場所を照らしていくこと。それだけでは小さい灯かりかもしれない。しかし、一隅を照らす人がどんどん増えて万の灯かりに…

実力は努力の積み重ね

いわゆる美術家になれた人の大多数は、先天的な才能が優れていたのではなくて、ちゃんと美術について系統立てて勉強し、それをこつこつと努力を積み重ねられる人なのである。そのような不断の努力を繰り返すことで、五感で感じたものを具現化して表現して、…

目から鱗が落ちる

若い頃、よく美術とはなんぞや?と考えていた。いつもこの疑問が頭の中で渦巻いていた。とはいえ、美術は多種多様なものがあって、すべてに通じることは難しい。美術の価値観や考え方、行動などを簡単に修得することはできない。五感でピンとくるようになる…

いちご白書をもう一度

小学高学年の頃に流行ったフォークソングに「いちご白書をもう一度」があった。いわゆる社会へ溶け込み大人になろうとする若者のノスタルジーが悲しく描かれた歌だ。当時、子どもだったこともあり、テレビで熱唱する歌手の姿を見ても、何がいいのかがさっぱ…

いちご白書をもう一度

小学高学年の頃に流行ったフォークソングに「いちご白書をもう一度」があった。いわゆる社会へ溶け込み大人になろうとする若者のノスタルジーが悲しく描かれた歌だ。当時、子どもだったこともあり、テレビで熱唱する歌手の姿を見ても、何がいいのかがさっぱ…

慈悲深い

昨日から「HEART2021関連企画 県美界隈展 特別編」がスタート。本展は40代の創作活動に意欲的な3組の美術家夫妻による、エネルギッシュで個性的な作品を一堂に会して、作品を通じて切磋琢磨することを期待して企画した。このメンバーの共通点は県美展。夫婦…

四十にして惑わず

フランスのことわざに「四十歳は青春の老年であり、五十歳は老年の青春である」がある。 いわゆる『老年』とは、人の一生のなかで加齢により心身の衰えが目立ってくる頃をいう。一般的には60歳前後で、または70歳以上をいい、広くは50歳以上の人を対象とする…

ゆかりん

全国各地で行わている美術公募展は、祭典的性格の強いものとコンクール的性格の強いものの2つタイプに分かれる。前者は地域の美術愛好者などを増やすことを目的にするため、審査は二の次となり、多くの人に気軽に参加できるように門戸を開いている。これに対…

熱量

昨年12月に行われた県美展で、難波瑞穂さんは佳作賞に2点ほど輝く。その作品について審査員の鷲田めるろ氏は「難波瑞穂≪仮面≫は、版を刷った上に刺繍を施した作品。版の部分は、おそらく彫刻刀で木の板を削り取った刀の跡が見え、それが凹んだ様子を想像させ…

メッセージ

近年、私たちの日常には必要以上の情報が溢れている。グローバル化した社会の中で生きているため、世界各地のニュースや話題などがメディアを通じて次々に提供される。一般的な人にそんな情報を鵜呑みする派と聞き流す派のどちらかに属しやすい。 鵜呑みする…

孤独に学べ

「世間一般の考えに従って生活することはごく易しい。また、自分の事だけ考えて孤独の生活を送る事もごく易しい。だが悟りを開いた人間とは、群集の真っ只中にありながらも、自立の醍醐味を心ゆくまで味わうことのできる人間である」という名言がある。 時に…

姿勢

「芸術家の自由な生き方とは、要するに独りでどこまでツッパレルかを実践することではないのか。そうした姿勢から強烈な個性が生まれ、個性的な芸術作品が生まれ、芸術の幅がぐっと広がるのではないのか」という名言がある。 上手くいくかいかないかわからな…

深層心理

先週末のNHKEテレ SWITCHインタビュー達人達は、ダークヒーローを主人公にした漫画で、人間の欲望や裏社会の人間模様をリアルに描く漫画家 真鍋昌平氏と、60年近く続くラジオ人生相談や人間の深層心理を分析して解決に導く御年84歳の心理学者 加藤諦三氏が語…

龍虎図屏風

県美で始まった「ミネアポリス美術館 日本絵画の名品」。会場へ入ってすぐに展示してあった山田道安の水墨画「龍虎図屏風」は、龍虎が自然の理の象徴とする禅の思想『龍吟ずれば雲起こり、虎うそぶけば風生ず』に刺激され、波しぶきの上に舞うように出現した…