2020-03-01から1ヶ月間の記事一覧

あいーん!

巨星墜つ。子供の頃からテレビで憧れた大スターが天へ旅立つ。あまりにも悲しくて寂しくて残念無念なこと。だけどしくしくと泣いてばかりはいられない。あれだけ奇想天外なパフォーマンスを発揮して、老若男女を問わず多くの人を笑わせてくれたエンターティ…

常識

先月、美術館で県美展の作品を観ていた時に、「美術の常識」について議論している人がいた。私は特に聞き耳をたてたわけではないが、すぐそばで話すから聞こえてきただけ。ちなみにその内容は、技術的にも大したことないし、ガツンと来るほどのインパクトも…

心のスタミナ

誰に対しても優しく接することができて、明るく振舞うことができる人には、心に十分なスタミナが蓄えられている。さり気なく当たり前のことがやれて、世の中に筋の通った考え方ができるのは、慈悲深さや思いやりをモットーにしているからだ。そういう人は自…

非凡さへの挑戦

先日、こつこつと美術制作に取り組んでいる若者と話す機会があった。年齢は20代前半。日頃は会社勤めをしながら休日などを利用して活動中。たとえ短い時間でも自分のやりたいことへ夢中になれるので活き活きとしている。とは言うものの、まだまだ思いどおり…

ハングリー精神

昭和の時代に経営の神様と呼ばれていた松下幸之助氏。その名言の1つに「なんとしても二階へ上がりたい。どうしても二階へ上がろう。この熱意がハシゴを思いつかせ、階段をつくり上げる。上がっても上がらなくてもと考えている人の頭からは、決してハシゴは生…

すべての道はローマに通ず!

いわゆるチャンスと呼ばれるものには、大きく分けて2つのパターンがある。1つ目は予告もなくいきなり目の前に現れるもの。これはことわざで例えるとしたら「棚からぼた餅」。思いがけない偶然によって幸運が舞い込んでくる。その瞬間に強い追い風が吹いて、…

心の感度

幕末の志士として大活躍した高杉晋作。その辞世の句と言えば「おもしろきこともなき世をおもしろく」である。これは今を面白く生きられるかどうかは、その人の心の持ち方次第に決まってくるという意味だ。この儚い人生について人一倍よく考え抜いて、どうし…

運鈍根

「運鈍根(うんどんこん)」というものは、ものごとを成功させるために、必要なことだと言われている。なぜなら何かを上手くやり遂げるには、まず第一に運が良くなればならない。ほどんどの人は何かに挑戦した場合、未知の分野になることが多いので、もし上…

日々是好日

私が通った高校は曹洞宗の学校だったので、週に1度は仏教を学ぶ授業が行われ、また、夏休みの宿題に般若心経を写経することもあった。入学当初は自分にとって縁遠いものだと冷ややかな目で見ていたけど、これは心を鍛える素晴らしいものだと気が付いてからは…

開けていく

家の中で愛くるしい動物と一緒に暮らしていると、いつもの間にやら動物が持つ、不思議な感覚に引き込まれていく。初めのうちはちょっと抵抗があったものの、言葉が交わらないやり取りは意外にも刺激的で、ググっとイマジネーションを大いに搔き立ててくれる…

切磋琢磨

美術家の学びというものは、美学校や画塾などに在籍している、限られた期間だけのことではない。その一生は学びの連続であると言っていい。新しいことを学ぶことによって、自分の中にある世界観が深まっていく。また、やってきたことを違った視点から捉えて…

再発見

小学生くらいまでだったら、好きなことはあれこれと悩まずに、直感で決めてしまいやすい。まだまだ世の中をよく知らないため、初めて観たり触れたりすることが多く、新鮮な気持ちで興味を持つことができるのだ。これが中学生や高校生くらいになったら、それ…

立志

「散歩のついでに富士山に登った人はいない」とは、事前準備をきちんとしていないのに、ふらっと気が向いたからと言って、そのまま富士山に登ろうとしても、実際に頂上へ到達することが不可能だと意味である。私は美大進学を目指す若人に、この言葉を引用し…

ミラクル

いわゆるミラクルと呼ばれるものは、およそ2つの種類に分けることができる。1つ目は実際にそれが起きてしまった瞬間に、誰もがすぐにわかるほど鮮やかに輝いて、想定外の素敵なドラマに思いっきり酔いしれる。これは主にスポーツの競技中に発生して、そのパ…

夢を信じて生きる

夢を持ってひたむきに頑張る人のまわりには、自然と同じ意欲のある仲間が集まってくる。気が付いたら切磋琢磨できる仲間と知り合い、少しでも向上するために個性をぶつけ合う。そうこうしているうちに、様々な因果が積み重なって、生き甲斐のある人生になっ…

時代を歩む速度

かつて昭和と呼ばれていた頃、時間の速度は穏やかに流れていた。時代の過ぎ去っていく速度と、その中で生活する速度の調和がとれていて、何かを深く考えることができたり、じっくりと物事に取り組んでいけたのだ。どんなに早く進んでいこうとしても、まだま…

「有り難う」の人生

「一難去ってまた一難。でも思えばこの難によって、念が鍛えられ、念の花が咲き、念の実が熟するのだ」というのは詩人 坂村真民の言葉。どんなにピンチが続いたとしても、それによって心身はたくましく鍛えられ、結果として自分にしかできない人生になる。言…

おかげさま

いくつになっても年齢を重ねていっても元気のいい人。いつも新しい出会いを期待しているのだろう。例え他人が面白いものだと思わなくてもいい。よくも悪しくも開き直って楽しもう。どこまでワクワクできるかにこだわるのだ。いわゆる公序良俗に反することで…

努力は人を裏切ると心得よ

漫画家水木しげると言えば「ゲゲゲの鬼太郎」をはじめ、数々の作品で妖怪文化を根付かせた第一人者である。また、人生について深く語る著者としても知られ、何十年にもわたって世界中の幸福な人、不幸な人を観察してきた体験から見つけ出した、幸せになるた…

イソップ寓話の1つ

「イソップ寓話の1つ」。世界中を歩き回る旅人が次々に出会った3人の職人に、「なにをしているのか」の問いかけたところ、三者三様の答えをもらった。1番目の職人には「見ればわかるだろう、レンガ積みに決まっているだろ」と、ただ命令されて働いているだけ…

無知の知

「無知の知」とはソクラテスが唱えた哲学の骨格となるもの。自分には知らないことがあると自覚し、 謙虚な姿勢で学び続けることが大切だとする。例えば、世界中にいろんな種類の美術作品があるため、すべてに通じることは不可能だと言っていい。だから見聞を…

一燈照隅

「一燈照隅」とは、まず自分がいる場所を明るく照らせる人間になれという意味。言い換えれば、今の自分を受け入れてできることに努力し、それによって周囲も明るく輝かせること。私は地方でギャラリーを営んでいるため、この精神はモットーだと思っている。…

色即是空、空即是色

般若心経の一節にある「色即是空、空即是色」。色は刻々と変化していくもの。そこに存在があるように見えて、次ぎの瞬間には変わってしまう。そのような存在であるからこそ、空だと考えるようになったのだろう。その空も様々な縁があるから存在が見えてくる…

ももくり

約20年前、なんとなく思い付きで決めた作品展のタイトル。想像以上に周囲が好評だったので気に入ってしまう。自分の心をワクワクさせて、やる気になれる何かがある。まだまだ若い時代、自分には面白いことができないとか、そんなに才能がないと言い訳してい…

愚公移山

美術の世界はどんなに真面目に努力しても、そうやすやすと報われないことを、美術家だと自負できる人なら誰でも知っている。とにかく何もしなかったら創造力が発展していくことはない。無我夢中になって創作している時、何が無駄で何が意味のあることかが、…

心で捉える

ほんの少し前、子供の頃から絵を描いてるという若者と知り合う。それなりに心得があるので頑張ってきたのだろう。しかし、いつの間にか自己流になって、個性的ではなく偏ったやり方になっている。どこかで自由を履き違えたまま、本質的なことは自分勝手に解…

自然体

本日は二十四節気の1つ「啓蟄(けいちつ)」。その意味は大地が暖まり冬眠していた虫が、春の訪れを感じて穴から出てくる頃をいう。おそらく山深くで冬眠していた動物たちも、同じ様に春を感じて活動し始めてくる。つまり日に日に暖かい日差しになっていくた…

はみ出す

ほんのちょっと前に知り合って仲良くなった若者がいる。美術についてはまったくの門外漢。これまで美術館へ行ったことはほどんどない。子供の頃から熱中していたのはスポーツ。勉強もそれなりに頑張って、文武両道をかなえた努力家。たまたま縁あって知り合…

鍛錬

創造力とは表現力や技術力などを繰り返し学んで、その人に定着させることで使えるようになった、いわゆる一般的に「ワザ」と呼ばれるものだろう。例えば、夏休みの宿題のために何かを参考に絵を描いたとしても、出来上がったとたんに制作過程のことはあっさ…

一生懸命に生きる!

昨日まで開催していた「県美界隈展 『花』、Y氏とともに 」。超絶技巧の画家として知られる吉村芳生さんの七回忌を偲んで企画し、『花』をテーマに20歳から60歳までの作家45名が1人1作品ほど出展していただく。本来ならこれ以上の参加を募ってみたかったけど…