2018-06-01から1ヶ月間の記事一覧

実るほど頭を垂れる稲穂かな

美術を真面目に勉強してきた人たちは、人あたりが柔らかくてクールな目を持っている。無駄な議論をして争うことはない。腰を低くしてそれぞれの個性を認め合う度量がある。無理矢理に自分こそが正しいと言ったところで何の意味もない。むしろ相手の良さを活…

一緒に旅をしようよ!

例えば「半年後に集まって、一緒に旅をしようよ!」と仲間に呼びかける。すると仲間たちは旅へ行くためにお金を貯めたり、その期間は仕事や家庭などに支障がないように調整して、みんなで旅へ行けるように努力するだろう。しかもその旅先ではどのようにした…

直感のまま

10年前より図書館通いが始まった。それまでは調べものの時だけ。ほとんど図書館には通わなかった。ちなみに始めるきっかけは、新聞に8回ほどコラムを執筆して、文章能力の低さを思い知る。それなりに自信があって引き受けたのだが、実際は編集部の方から何度…

熱中しよう!

ことわざの「今泣いたカラスがもう笑う」。その意味は今まで泣いていた者が、すぐ機嫌を直して笑うこと。主に子供などの感情がとかく変わりやすいことをいう。このたびのサッカーW杯での日本代表の評価。戦前は厳しくて散々だったのに、初戦に勝ったとたんに…

反省

もう間もなく今年の折り返し地点がやってくる。なんとも早く過ぎたようだけど、ここまでの半年間を振り返ってみると、いくつもの出来事が思い出される。そして、反省点が大なり小なり浮かんくる。特に1月は冬の寒さに翻弄されて、幸いにも風邪はひかなかった…

真の大器晩成

「大器晩成」という言葉がある。一般的には大きな器は早くでき上らないように、大人物は世に出るまでに時間が係るという意味だ。しかし、実際のところはそうでもないらしい。そもそも完成するような大器は真の大器ではない。真の大器とは晩年になっても完成…

大器晩成

天へ向かって勢いよく育った木は、上へばかりにすくすくと伸びるため、肝心の幹が細くて弱々しくなるもの。ある日、強い風の吹く時がやって来たら、バッサリと折れてしまうだろう。ところが曲がりくねりながら育った木は、なかなか上へ伸びずに高くはならな…

四十にして惑わず

美術は40歳過ぎてから始めても遅くない世界だと思っている。むしろ人生でいろいろなことを体験し、世の中の裏も表も知り尽くした後に、飛び込んだ方が精神的にも強くていい。自分の身の丈を知っていることで、少しばかり上達してきても、決して自慢しないし…

知足按分

先日、ひさしぶりにほぼ同世代の音楽家と出会う。ほんのわずかな時間だった。それなりにお互い年齢を重ねたが、彼女のオーラの輝きは今も若いまま。50代になっても天真爛漫なんて凄いぞ!これはおそらく欲望というものに無縁だからだ。欲望というものは物欲…

発掘していこう!

ローカルルールは独特の隠し味。美術作品は宗教や民族、伝統性、政治など、その背景にあるものがわからなければ、作品の意味するコンセプトが読み取れないことがある。想像力だけでは表現されたものの深部に存在する、コアな世界は単純に解析できないのだ。…

半端ないって

1998年、サッカー日本代表がW杯に初出場したフランス大会では世界との力差を痛感させられる。"歯が立たない"ということわざを身を持って教えられた。また、サッカー文化はまだまだ一般的ではない時代。敗戦の腹いせに帰国したばかりの選手に水と生卵をぶつけ…

最初の一歩

新しいことに挑戦する時は最初のステップが大切になる。ほんのちょっとでも進歩することができたら、その喜びが引き金になって本気にさせてくれるだろう。そうなのだ。たった一度でも上手くいったら手応えを感じ、この次はもっと頑張るぞ!と創作意欲が高ま…

唯我独尊

経営の神様と呼ばれた松下幸之助氏。その名言「もうけを先に考えると、ことが汚くなる」は、美術社会でも十分に通じる言葉だ。創作する人の入り口にあるのは「どうやったら自分の作品が売れるのか?」ではない。「どうやったら自分の作品が個性的になるのか…

チームやまぐち!

ことわざの「住めば都」。どんなに不便な場所でも、住み慣れれば都と同じ。便利で住み心地が良くなることの例え。私のモットーはこのことわざにちなんで「住むなら都にする」。これは自分が住む街を最良になるように努力すること。そのためには同じ夢を持つ…

喜ばせごっこ

昨日の夕方、平日なのに申し合わせたように常連さんたちが一堂に集まった。おおー、まさにドンピシャのタイミング!みんなもこの偶然を楽しもうと笑っている。こうなったら後は流れに乗って話していくだけ。アップテンポなリズムのまま、古今東西の美術や音…

美のある暮らし

学校教育で習う美術は基本的な部分だけ。もし、美術の意義を丁寧にわかりやすく説明し、その時代ごとにあった様式を解説して、さらに美術家の作品と人物像について語るのなら、膨大な時間数を費やすことになるだろう。また、人それぞれ個性があって、感動す…

繋がっていく

自分の人生は自分で決めるもの。だってそれは自分自身の人生だからだ。15歳の春、勉強が嫌いで父に弟子入りする。高校へ行かずに美術の世界へ飛び込んだ。いくら何でも無謀な挑戦。そんな周囲の心配をよそにめきめきと頭角を現す。後日、この時代に特別なア…

動物的な感性

美術家の人生とは1つの旅と同じようなもの。みんなそれぞれの人が、それぞれの夢に向かって旅をすればいい。世間一般の人たちが思い浮べる理想を目標にする必要はない。その直感で「やりたい!」とひらめいたことを進んで挑戦してみよう。ここ一番に浮かんだ…

遅れてきた新人

好きこそもの上手なれ!自分が好きなでやっていることなら、直接的には関係ないことでもその中にヒントを見い出し、本気でやりたいことに活かして成長していくのだ。偶然にもネットで知り合った年上のAさん。若い頃、本格的に美術を学んだ経験は全くない。理…

個性を育んでいく

ほんの少し昔、漫画家・赤塚不二夫氏の著書の中に「僕らは手塚治虫に『いいか、漫画から漫画勉強しちゃいけないよ』って。そして『一流の映画を観ろ、一流の音楽を聴け、一流の本を読め、それで自分の世界を作っていけ、そうして描け』って言われたね。だか…

意識

昨日、親しい方から「今の時代、ハウス栽培などの影響なのか、旬な農作物がわかる人が減っているよね」と言われた。たしかにご指摘は一理ある。野菜にはその野菜にしかない味があって、花にはその花にしかない香りがあるもの。ちょっとした違いが個性になっ…

僕が僕であるために

この展覧会が始まる前から作品の面白さを力説していた。いろんな作品を読んでリスペクトしている。彼女とその作者はまったく同世代。子供の頃から漫画家に憧れて、思春期には音楽へのめり込み、青春時代に何かに感動し、感激していた文化もわかちあう。もち…

終わりのない旅

先週、ある知人から「本当に諦めなければ夢は叶うのですか?」と尋ねられた。おおー、これまた厳しいお題をくれるなあ~。そこで「それは間違いないと思う。いくつになっても夢を持ち続けられる人は強い。夢に熱中しているからこそ想像力はひらめくのだ。た…

苦労屈託身の薬

昨日の夕方、予告もなくプロのイラストレーターを目指している若者がやって来た。なんでも今日は仕事が休みで、県美で「浦澤直樹展」を鑑賞して楽しかったと言う。それともう1つ。先月、初めて行った個展が無事修了したことの報告と、その際にエールをもらっ…

学校美術とそれ以外の美術

時々「美術のことはよくわかりません」と言われる方と出会う。それはとても正直な言葉だ。けれどもこのようなケースのほとんどは学校美術とそれ以外の美術とのギャップの差を指す。学校美術ではなんとなくきれいに描いて、それなりに色彩も美しくて、観た人…

チャージ!

昨日、ひさしぶりに仲良くなってから10年以上経つ、30歳そこそこの年下の友人と会った。毎度会うたび顔つきが良くなっているなあ~。そこで「今が人生の勝負区間。でも、そのプレッシャーを負けずに、ものとはしないという感じだね」と讃えたら、すぐに「ま…

ニューフェイス

昨日の夕方、ニューフェイスの若者と友人のS君と3人で美術談義で盛り上がる。また1人美術家へ挑戦する人と出会った。めちゃくちゃ歓迎!旅は道連れだから仲間が増えることは頼もしい。まずはやりなはれ!最初から上手くやろうとするのではなく、失敗は成功の…

チーム

いま、あなたの身の回りにあなたを刺激してくれる人はいますか?自分が一番やりたいと思っていることを、これをやらねばならないと決意させて、本気にさせる情熱の持ち主はいませんか?上手くいかずに行きづまってしまうのは、誰のせいでもなく自分自身の実…

謙虚さ

美術というものは謙虚な気持ちで向き合うものだ。よくビギナーの人が失敗してしまうのは、少しくらい上手くなってきたら、急ぎ足で一人前になろうとして階段を踏み外す。めちゃ大丈夫のつもりで駆け上がって、自分自身が過信していたことを、美術の世界観が…

デッサン力

昨夜の続きのお話し。実は同じ若者からもう1つほど「本当にデッサン力は必要なのですか?」という質問をいただく。これまた感心するほど難易度の高い問いだ。それもそのはず。デッサン力について真面に語ったら終わりはない。いろんなケースがあるから、うか…