2019-05-01から1ヶ月間の記事一覧

察知センサー

人は誰でも目の前の現象を観察するためのセンサーを持っている。例えばよくわからないことやものと偶然出会い、それまでの知識では解決できない場合、手探りするような感覚で触れていく能力があるのだ。これによっておよその輪郭を見つけ出し、正体はハッキ…

共栄共存

下瀬さんの展覧会が始まって1週間。私は初日に作品を鑑賞した時から、これまでになかった感覚が芽生えて、視野が広がったような気がする。それは折に触れて近くの山々を見る機会が増えたこと。じっくりと眺めることはないけど、自然を楽しむこつがわかって、…

違和感

昭和の時代、歌謡番組で「歌は世につれ、世は歌につれ」というフレーズがあった。これは流行歌とは世の成り行きにつれて変化し、また、世のあり様も歌の先進性に影響されるという意味だ。この世の中に存在するものすべては、互いに影響し合って変化し続ける…

志が定まれば

展覧会の開会式でのスピーチが本当にカッコ良かった。特に吉田松陰先生へ敬意を表して、「松下村塾は約1年半という短い年月しかなく、生徒は落ちこぼれの方が多く集まったのに、この限られた期間に多くの人材を教育し、明治維新で活躍する逸材を育てることが…

非凡

「大自然を大型カメラでモノクローム撮影している」と言われたら、車である程度の場所まで行って、停車場所のすぐそばにカメラを設置し、そこから撮影していることとイメージするだろう。しかし、実際は数回にわけて重たいカメラ機材を背負い、道なき急斜面…

サンタモニカ

高校時代は科学部と演劇部に所属し、この他に絵を描いたり詩を書いたりと、とにかく多感な青春を満喫していた。その当時のことを尋ねてみると、「勉強は全くしなかったんですよ」と、照れくさそうな顔で語られるが、それは授業以外に自発的に学ぶことがあっ…

結界

日本には古来より神道において森羅万象に神が宿るという「八百万の神」の思想がある。これはあらゆるものに神が宿ると神格化し、その神々が力を合わせることで、自然界を守るという考え方だ。完全無欠なビックな神様はいないけど、その代わりに小さな神様た…

荒野のカメラマン

その人と初めて出会ったのは高校生の頃。ある日曜日の午後に萩へ母やその他の大人と出かけた日のことだった。当時、私は美術家と言ったら尖っているイメージしかない。社会に対して一線を引いて、独自の世界観に浸り続けて、強いくせが魅力で自己主張をぶつ…

おじぎ

数週間前、信号機のシステムに詳しい方とお会いする機会があった。その時に私は「まるでモーゼの十戒の海割りのように、あれよあれよと言う間に交差点をくぐり抜けて、あっという間に目的に到着することもあれば、反対に次々に赤信号で止められて、イライラ…

頑張らない職業

そう言えば、世の中の右も左もわからない若かった頃、都会で長く画廊に勤めるベテランの方から「美術家は普通の人と生き方が違って、頑張らなくてもいい職業なんだよ」と教えてもらったことがある。なぜなら美術は一般社会のように生産性のある世界ではない…

恩送り

20代の頃、上京したら滞在時間がある限り、美術館や画廊を巡ることにしていた。新幹線で東京駅に着くとすぐに、八重洲から京橋の画廊へ行き、そのまま歩いて銀座界隈を次々に訪問。そして、新橋から山手線で上野へ移動し、今度は美術館で展覧会を鑑賞してい…

学び合い

昨日の夕方、20年来の付き合いがある年下の友人から電話で、「この夏にギャラリーで研修を受けることができますか?」と尋ねられた。おおー、前代未聞のことを相談してくるのではないか。正直、まったく想定したこともなかったから驚いた。しかし、会話を続…

経験知

天職という呼ばれるものがある。これはたくさん失敗して得た経験から、それ以外にやれそうなことを見つけて、最大限の努力して手に入れた職のこと。自分にはこれしかできないと思い込んで、生甲斐を感じてやれる仕事のことだろう。一つの判断、意思決定とい…

直観力

まず自分は美術家になれるはずだと信じて創作すること。何ごとも自分はできると思い込まなかったら始まらない。一にも二にもやる気になって取り組み、何度もできるまで挑戦し続ければ、必ず壁を乗り越えて花開くようになっている。だから弱音を吐かずに危機…

チャンス!

どんな状態からでも必ず次のチャンスはやってくる。人生というものは実に面白いもの。世の中は一度上手くいかないとすぐ、こいつは駄目だと負のレッテルを貼りたがるけど、実際のところはまったくそんなことはない。エリートと言われる路線から外れても、厳…

打ち込む

とにかくなんでもいいから心が熱くなるものを探してみよう。何か1つ打ち込めるものとの出会いを求めていこう。本気なれるものと巡り会えたのなら、人生はドラマのように面白くなっていく。例えば美術家になりたいとしよう。そのように思い込めること自体は素…

目は口ほどにものをいう

このところ初めて出会った方には、どんな話題でも構わないから、自由に話してもらうようにしている。その理由はとても簡単なこと。何に興味を持っているのかがわかったら、それをきっかけに仲良くなれる確率が断然高くなる。例え私の興味のない分野のことで…

温故知新

美術家はその人にとって指針となる判断基準をしっかりと持つことが大切だ。未来へ発展し続けるために軸となる価値観がなければ、ふらふらと袋小路に迷い込んでしまいやすい。「鋭い直感」という甘い言葉に酔いしれて、その場の思い付きや気分で行動しては、…

文殊の知恵

ことわざの「三人寄れば文殊の知恵」。その意味は例え凡人だったとしても、三人集まって考えれば良い知恵になっていく。たった一人であれこれ考えてみても、最善の知恵はなかなか浮かばないもの。しかし、三人集まって 知恵を出し合ったら、素晴らしい発想を…

今できること

笑う門には福来る。自分にとって不都合な出来事があっても、それを試練だと受け入れて乗り越えていこう!辛いことや苦しいことがあっても、やる気さえ失わずにいれば、次のチャンスがやって来るはず。いつもポジティブに生きようと心掛ければ、目の前で起き…

雑草魂

先日、「どんなタイプの人が美術家になれる可能性が高いと思われますか?」 と尋ねられたことがある。おおー、なんて回答の難しいことを、簡単に質問するのではありませんか。もし、私の経験値だけで言うとしたら、以下の2つが備わっている人だと思う。まず1…

愚直さ

美術家になりたいのなら目先のお金になることより、自分らしいスタイルを鮮明に打つ出すことで、鑑賞者には本気でやっていることが伝わっていく。この行動をわかりやすく言ったら、お金にならないことを積極的に買って出れば、その健気な姿勢に周囲は心をほ…

美術を学ぶとは

美術の世界は学校へ行って学ばなくても、自力で頑張ったらなんとかならなくはない。だのに学校で美術を学びたい人があとを絶たないのはなぜだろうか?それはこれまでの美術の常識を打ち破るために、これまでの美術の常識を知る必要があるからだ。今現在、誰…

国際交流

今の時代、国と国とを分ける境界線がなくなったかのように、さまざまな人種や宗教などの交流が盛んになってきた。海外に行かないから外国語なんて必要ないという発想は遠い昔のこと。むしろ国内にいながら異国の文化を楽しめるチャンスが増えたと考えよう。…

細胞を燃やせ!

私たちの身体の中には何十兆の細胞がある。その詳しい仕組みについてはさておき、目には見えない気持ちによって活性化されたり、反対に萎えたりすることは誰でもが知っている。ことわさの「病は気から」ように、その人の心の持ち方しだいで良くも悪くもなる…

自分のものさし

この世の中で一番影響力が強いのは、神様でも仏様でもなく世間様だろう。そう、神様も仏様もその宗派でなかったら、関わってもあまり影響されることはない。しかし、世間様は誰もの身の回りにいるため無視することができない存在。いくらいやでも付き合って…

直観力

やっぱり創作の世界で生きていきたい!30歳を過ぎてから夢に再挑戦しようと決意する・・・というより、それまでじっくりと考えてみたことがなかった。やってみもしないうちに、どうせできっこないと思い込み、消極的な気持ちに流されていた。しかしながら悲観的…

集中力

鉄鋼王と言われた米国の実業家 カーネギーの言葉に「よい卵をみんな一つの籠に入れて、その籠から眼を離さない」がある。これは一点に集中していくこと。多角経営をして事業を分散させるから、注意力が散漫になって籠を落とす確率が高くなる。それならば一つ…

科学より迷信

昭和の友だちつくり、平成の友だちつくり、そして、令和の友だちつくりは同じようなもなのか、それとも違ったものになっていくのか?おそらくこの答えを真面目に追求したら、とてつもない量の文章になってしまい、1冊の本では収まりきれないだろう。どんな時…

進化論

自然淘汰とは強いものだけが生き残ることを言うのではない。変わりゆく時代の中で持ち前の適合能力の高さで乗り切ることをいう。ちなみにこの場合の適合能力とはずばり生命力の強さのこと。つまり自然科学者のダーウィンさんの「最も強い者が生き残るのでは…