2017-09-01から1ヶ月間の記事一覧

初心

美術をやっていこうという人は、「自分は天才なのだ!」と思う瞬間に支えられている。これが一般社会にいる人なら、そこまで高く自己評価することはないだろうが、美術は想像力の豊かな人がするべきもの。故に小さな成功体験は大きな起爆剤になってしまう。…

努力あるのみ!

このたびの県美展で親しい若者が大賞候補まで評価された。大相撲でいう千秋楽結びの大一番まで審査員を魅了。最後は心技体が充実している横綱に軍配が上がった。大賞になれなかったことは残念極まりない。しかし、大賞の重みを背負って生きるにはまだまだ早…

審査講評

このたびの県美展は例年よりも、かなり厳しい審査結果になった。おそらく今まで一番の狭き門になっただろう。それは約15.4%の入選率の数字にも表れている。最初にこの結果を知った時は、もう少し拾い上げても良いのではないかと思っていた。しかし、「特定…

ジレンマ

先日、県美展を観た後にやって来た学生さんから「県美展に入った人は美術家だと言えるのですか?」と質問される。う~ん、これはひと言で答えられない。なぜなら、にわとりが先か、たまごが先かと似た論理。つまり県美展の審査結果に関わらず、美術家は美術…

真理

鑑賞するとは作品の謎解きだけではない。パッと見てよくわからない、モヤモヤするものとも付き合うこと。いろんな角度から自由に感じて、各自がそれぞれ個性的な答えを楽しむ。そう、作品には確かな答えなんてない。鑑賞とはどのような経路で作品を辿っても…

同じ土俵

若い人と仲良く付き合うためには、若かった時のことを思い出してみることだ。そうしたらフラットな感覚が生まれて、ググッと距離が縮まってくるだろう。未熟だった時の姿を思い出したら、世代間のギャップは少なくなって、同じ土俵にいられるようになる。お…

我れ思う故に我あり

「一匹の馬が狂えば千匹の馬も狂う 」とは、群集はたやすく暗示にかかりやすく、一人が騒ぐとそれにつられて騒ぎ出す。付和雷同しやすい群集心理の例えである。このうなことはいつの時代でもよく起きている。自分のやっていることを追求しないまま、ただゾロ…

変化

人生の出来事を面白おかしく感じさせ、そして、期待に胸を膨らませてワクワクするために感性がある。さまざまな新しい価値観に気づいて、それによって広がるエネルギーをキャッチする。巡り合ったものの彩りを深くし、美しくするための最高の武器だろう。感…

三方よし

近江商人の精神とは売り手よし、買い手よし、世間よしの、いわゆる三方よしのことを言う。買い手である、お客様に喜んでもらうことはもちろん、社会貢献ができてこそ良い商売になるという理念のことだ。すなわち自分の利益ばかり優先するような発想では末永…

めぐりめぐる

昨日、プリンターのインクが少なくなったため、一番最寄りにある大手家電店へ立ち寄った。そこでは他の商品に目もくれず、小走りで商品を持ったままレジへ進んだ。そして、「領収書をください」と言いながら、財布からお金を出していると、店員から想定外の…

切磋琢磨

石ころは川の水に流されて運ばれると、あらゆる障害物とぶつかり合って、いつの間にか角が取れて丸くなってくる。そう、石ころは何かにぶつからなければ、いつまで経ってもキザキザな石ころのまま。いろんなものにぶつかり合うことで、角が取れて丸く磨かれ…

純粋さ

4年前の春、その作者とは当ギャラリーで行った公募展で知り合った。本来は年齢条件でアウトだったが、本人の強いアピールで参加可能になる。さらに会期中にいろんな偶然が重なって知人の会社へ就職する。そこではスタッフと協力し合って一所懸命に働いた。昨…

チャレンジ

美術家は作品発表を繰り返すうちに、その人らしい表現になっていく。プロの評論家から一般の愛好者まで、様々な鑑賞者の批評にさらされて、自分の魅力に気が付いて成長するのだ。思いもよらない言葉に覚醒され、眠っていた想像力が目覚めてくる。これまで知…

想像力

般若心経に「色即是空、空即是色」という一節がある。これを美術で例えるとしたら、画家の描いた絵は目に見えるけど、画家の持つ魂は目に見えないもの。すなわち表面的に見えることはわかっても、その背後にある画家の主張や伝えたいことは目に見えないのだ…

素材

とれたての新鮮なお魚は素材の味を活かして、そのまま食べた方が美味しいものだ。あれやこれや変に手を加えずに、刺身で醤油や焼き魚で塩味など、単純に海のめぐみを楽しむべきだ。先日、デザインもこの法則と同じだと気付かされる。どぎつくデコレーション…

公益性

一見、美術家のポリシーはほとんど同じように思われるが、実際はその人の向き合う姿勢によって、作品の持つ意味合いは大きく変わってくる。誰かの役に立ち喜びになると信じること。その人が関わり手がける創作は、その人ならではの色やかたちが表現になって…

ここ一番

世の中には火事場の力と言われるものがある。いわゆるここ一番の状況で発揮される底力のこと。普段はセーフティーモードになっているため、その力を簡単には出すことができない。つまり、この火事場の力をどうやったら、いつも自由に使えるようになれるのか…

グンバイナズナ

美術家は素晴らしい作品を創りたいと熱いハートを持っている。これは単なる精神論とは違い、最善の創造を思い続けていると、実際に独創的なイメージが浮かんでいく。つまり創造力は、ああなったらいい、こうしたいという、強い願望から生まれてくる。自分ら…

ヒトリゴト

10年前、とてもシャイな若い美術家を紹介された。黙々と創作に没頭していくタイプ。人前に出たくない気持ちが強くて、話すことも苦手そうだった。きっと子供も頃から1人で絵を描いていたはず。作品からも同じ静かな空気が伝わってきた。それはまるでつぶやく…

生きる悦び

17年前、山口市から故郷へ戻った友人。知り合ってから数年後のこと。まだまだ二人のお子さんも小さかった。そこでクリスマスの頃に保手濱孝さんのカレンダーを贈ることにした。するとすぐに電話がかかる。期待以上の喜びの声。とても嬉しかった。そこで翌年…

蘇生

先日、長い歴史を乗り越えて愛着によって残された、継ぎはぎだらけの古布が飾られた展覧会を鑑賞する。会場内には温かさや懐かしさの空気が漂い、また、年月と共にやさしく変化する藍染の古布が可憐だった。おそらく旧家や良家にあったと思われるものばかり…

情熱の証し

やはり人生とはドラマチックなもの。思い描いていたとおりの歩みにならなくても、いくつもの偶然によって予想もしなかった幸運と出会える。その場その時にいつも美術と向き合って生きていくこと。小さなことでも真剣にやるうちに、自分という人間性がつくら…

迷わない

これからあるかどうかよくわからない、先のことに取り越し苦労しても仕方はない。ある程度の未来のことは予想できるけど、それが実際に起きてしまうことは滅多にない。何かに惑わされて不安に脅えていると中途半端な人生になるだろう。むしろ自分が今やるべ…

自愛

美術の才能をアップさせるためには、山の中にこもったり、滝に打たれたりするなど、何か特別な修行をしても、あまり意味はないだろう。むしろ、日常の中にある自分にしか感動できない世界を発見することだ。他の人から見れば、つまらない石ころであっても、…

和らげよう

創作は楽しいよりも苦しいことの方が多く出会う。気まぐれな美の審判員たちに翻弄されて迷うことばかりだ。時に、なぜ自分だけがこんなに上手くいかないのかと、大きな声を出して愚痴りたくもなるだろう。しかし、そのような屈辱を味わうからこそ、潜在能力…

王道

県美展を目標に頑張っている人たちがいる。それは創作するものにとって本気で挑戦できるステージだから。今という今に最高のパフォーマンスを求めて、上へ上へと高めていくチャンスになるのだ。入賞、入選、落選。結果は良い方がいい。しかし、結果以上に得…

かなう

美術家になりたいという夢は叶う!そう思っているからこそ、創作することは面白くなる。そうなのさ、本気で夢を追いかけることで、未来への道を明るく切り開いていく。その第一歩は自分の内側にある才能を探ってみること。目に見えないもの中にある、成長の…

結成

みんなで一緒にやっていこう!チームになって力を出し合っていこう。いろんなメンバーの長所を生かし、幅広い感覚を使ってゴールに進んでいく。夢をかなえるために知恵を結集させるのだ。時には仲間同志でぶつかり合うこともあるだろう。しかし、能力を最大…

一所懸命

美術家と言われるためには、ひたすら創作し続けるしかない。そのためには如何にやる気をキープできるのかがポイント。つまり生涯ずっと美術と付き合える人になるためにはどうしたらいいのかだ。大きな夢を見るのは良いこと。しかし、まったく手に届かないの…

志 心ひとつに

昨夜、サッカー日本代表がW杯アジア最終予選豪州戦に勝って6大会連続でW杯出場を決める。やったね!ちなみに6大会ということは20年間に渡り、世界で戦えるチーム力が備わっていることを証明する。まだまだ強豪国には互角とは言えない面もあるが、一般の人た…