2020-08-01から1ヶ月間の記事一覧

残暑

中原中也の「残暑」。「畳の上に、寝ころぼう、蝿はブンブン 唸ってる、畳ももはや 黄色くなったと、今朝がた 誰かが云っていたっけ」で始まる詩だ。私は初めてこの詩に触れた時、思わず手をポンと叩いて、共感したことをよく覚えている。なぜなら、この続き…

まわりまわっていく

「何かを始めることはやさしいが、それを継続することは難しい。成功させることはなお難しい」という格言がある。この意味は何かに感動して物ごとを始めることは良いこと。だけど、いつの間にか初心はどこかに忘れ去って、ただただ独りよがりのやり方になっ…

第一歩

「十里の旅の第一歩、百里の旅の第一歩、同じ一歩でも覚悟がちがう。三笠山にのぼる第一歩、富士山にのぼる第一歩、同じ一歩でも覚悟がちがう。どこまで行くつもりか。どこまで登るつもりか。目標が、その日その日を支配する」という詩がある。 やはり人生は…

出会い

素晴らしい美術作品との出会いは想像力を活性化させてくれる。古代文明から現代美術まで、それぞれの世界には独特の魅力があって、鑑賞しているだけで感性が刺激されて、豊かになったような気分になれる。美術家が創作意欲を燃やして生きていくには、そうい…

千里の道も一歩より

例えば美術家になりたい若者は美術大学で学び、卒業した直後から即一人前として活躍する人はほとんどいない。たしかに稀に学生時代よりバリバリに活躍して、それなりの実績を積み重ねている人もいるのは事実だ。誰しもが認めるひときわ目立った存在で、作品…

創作意欲

創作意欲という言葉がある。その意味はとてもシンプルで創作に情熱を燃やすこと。ただ何となく作品を制作したいというわけではない。松陰先生の 「やむにやまれぬ大和魂」のように、美術へ対しての並々ならぬ覚悟があることを指す。美術家として上手くいこう…

やってみなはれ

「なんでもやってみなはれ、やらなわからしまへんで」という名言がある。これは砂糖も塩もなめたことがなければ、その甘さや辛さはいくら論理的に語ったとしても、実際に理解することはできないはずだという意味だ。たしかに仕事にせよ商売にせよ何の世界で…

七転び八起き

スポーツの世界で強いと言われている人でも、すべての勝負に勝ってきたわけではない。むしろ数えきれないほどの敗戦を味わっている。あと少しのところまで勝利を握っていたのに、最後の最後に手からポロっと滑ってしまい、あっという間に地獄へ落ちた出来事…

見ぬ世の人を友とす

ことわざの「見ぬ世の人を友とす」とは、書物を通じて出会ったことのない古人(昔の人)との交流を意味し、古典に親しむことの例える言葉だ。私はそこまでの古い本は読まないけど、やはり先人の教えに触れたくて、それなりに遡って楽しんでいる。1冊の本を通…

ふたつにひとつだ

昨日、親しい美術家より「大丈夫ですか?」と、陣中見舞いの電話をいただいた。気にしてもらってありがとう!仰せの通り、この半年間は新型コロナ感染症のために、普段のようにいかないことばかり。経営的にはとても厳しいけれど、応援してくれる人たちのお…

一期一会

先日、ひさしぶりに馬の合う若者と出会った。いつもながら明るい雰囲気で元気がいい。やはり若いというだけでパワフルな魅力があって、こっちは眩いエネルギーに浴びて活性化していく。私にはない視点から考え方はとてもユニークで新鮮だ。凝り固まりやすい…

運も実力のうち

「運も実力のうち」という言葉がある。これを字のとおりにそのまま受け取れば、たまたま得たラッキーで何かに上手くいった人で、実力不足の人が偶然の勢いに乗って成功することだと思われている。しかし、本当のところは違うらしい。よく成果を出した人は「…

お墨付き

「お墨付き」とは室町時代や江戸時代に、将軍や大名から家来(臣下)に与えた領地を、後日の証拠として保障や確認するための文書を指す。これをわかりやすく言うのなら、この世の実力者に能力を認めてもらい、ご褒美としてそれなりの地位やお宝を頂戴するこ…

人徳は、才能の主人

今年の春に天国へ旅立った野球界の偉人。独特な語り口調で数多くの人を魅了していた。その名文句は野球選手に限らず、一般の人にも勇気を与えてくれた。また、生きていくために自分ができることを考えさせられた。 例えば、人にはそれぞれ生まれ持った才能や…

ゴール!

この世の中、イラストのモデルになる人はたくさんいる。誰もが知っているアスリートにしてみよう。しかも世界で華々しく活躍するオリンピック代表の選手たちだ。4年に1回しかないひのき舞台。彼らが鍛え抜かれた肉体を駆使し、競技でしのぎを削って戦ってい…

全身全霊

近代オリンピックの父と言ったらクーベルタン男爵。「オリンピックで最も重要なことは勝つことではない。参加することである。同様に人生において最も重要なことは勝つことではない。奮励努力することである。肝要なのは勝利者になったということではない。…

志を立ててもって万事の源となす

「志を立ててもって万事の源となす」。松陰先生のお言葉。何事をするにしても志がなかったら何にもできない。志を立ててから行動することが第一だという意味である。たしかに、何をやるべきかがハッキリと決まれば、あとはそれに向かいひたすら進んでいけば…

イギリスのことわざに「馬を水辺に連れて行くことはできても、水を飲ませることはできない」がある。たまたまこの言葉を目にする機会があったのだが、思わず納得してしまうほど核心を突いたものだと思った。なぜなら美術家を目指す人に気付いたことを中心に…

絵というものは不思議なもの

その昔、「なぜ、美しい自然の夕日を絵に描いたりするのですか?」と、質問されたことがある。この答えには正解はない。人それぞれ自由でいい。ちなみに私は「その時に作者が美しいと感じたものを絵にしただけ。ググっと胸をときめかした夕日をモチーフに、…

美術談義

美術家になるためには、「こうすれば、もっと作品が面白い表現なるのではないか」、「こんな感じで色彩を活かしていくには、どうすればいいのか」、「より自分らしいパフォーマンスを発揮するには、何をすればいいのか」といった創作への改善点や疑問、方向…

夢よ!

いくつになっても自分のやりたいことなら果敢に挑戦していこう!どうしても叶えたいと願うことだったら、一歩も二歩も踏み出していく勇気が必要になる。自分らしい夢を叶えるために「立ち向かってやってやるぞ!」と何度も口にしなければならないのだ。もち…

寂滅為楽

子供の頃からお笑いコンビのダウンタウンの大ファン。子供に見せたくない番組と言われた「ごっつええ感じ」を見ては、小学校の休み時間は友だちとよく話題にしていた。また、高校時代は口元と輪郭が浜ちゃんに似ていると言われて本気で喜んでしまう。やっぱ…

精進あるのみ!

イソップ寓話の「ウサギとカメ」。圧倒的に足の速いウサギは自分が勝つと思って油断し、諦めずに休まずこつこつと進み続けたカメに負けてしまう物語。このお話しの教訓は素晴らしい才能があっても、自惚れていい加減にやってしまって、結局のところ可能性を…

窮すれば即ち変ず、変ずれば即ち通ず

2013年5月、当ギャラリーで若者が企画した公募によるポストカード売上コンテストで初めて知り合う。会期中、彼女はずっと会場に在住していたので、頃合いを見計らって声をかけてみると、このグループ展へ不退転の覚悟を持って参加していたことを知る。そう、…

夢を見ることは青春の特権だ

岡本太郎語録に、「夢を見ることは青春の特権だ。これはなにも暦の上の年齢とは関係ない。10代でも、どうしようもない年寄りもいるし、70、80になってもハツラツとして夢を見続けている若者もいる。だから年齢の問題ではないが、青年の心には夢が燃えている…

十進九退

仏教用語の「十進九退」。仏道修行は困難で 十人が進んでも、そのうち九人は退くことになるということ。また、悟りを得るために十の努力をしても、九までは無駄になり、多くの時間を必要とすることを言う。たしかにどんなことでもやり遂げるまでには、たくさ…

発想力

かつて、発明王のエジソンが言った「私は失敗したことがない。ただ、1万通りの、上手くいかない方法を見つけただけだ」。なんとも元気させてくれる言葉だ。人生は試行錯誤の連続だから、新しい可能性を求めていけば、その代わりに失敗することも多くなる。特…

矛盾

この世のあらゆるものは一定ではない。何もかも絶えず変化し続けていくもの。様々なものごとは常に変化を繰り返し、同じままでいるものは何一つない。それにも関らず、自分だけはずっと同じで大丈夫だと思い込んだり、このままであって欲しいと願ったりする…

新世紀へ

昭和時代を代表する作詞家と言えば阿久悠氏だ。その生涯の中で創作した詞は五千曲以上で、世に数々のヒット曲を送り出していった。そんな阿久悠は高校野球を長年に渡って追い続けた。春と夏の甲子園大会が始まったら、毎日テレビの前に陣を取り、朝から晩ま…

我以外皆我師

創作に思いっきり熱中している人は、みんな美術が大好きな仲間であって、決して競い合うライバルではない。それぞれが自分らしい個性を活かし、いつも心の張りがある人たちなら、打てば響くような近しい関係になれるのだ。お互いに夢を語り合ってワクワクで…