2018-05-01から1ヶ月間の記事一覧

プロとアマの違い

昨日、創作活動をする人のプロとアマの違いについて若者から質問される。おおー、簡単そうで簡単には答えられないテーマだ。なぜならそもそも美術家と言われる人の定義はとても曖昧なもの。平面作家も造形作家も空間作家も美術家であって、それは美大卒の学…

負けることの尊さ

ネットで美術館情報を閲覧していると、来月5日より相田みつを美術館(東京)で始まる企画展「負けることの尊さ」が目に入った。そのチラシには「柔道の基本は受身。受身とはころぶ練習。まける練習。人の前にぶざまに恥をさらす稽古。受身が身につけば達人。…

流儀

まったく同じものを見ていても、何も気づかず通り過ぎる人と、何かを発見して学び得る人がいる。それは表面的なことに溺れてしまう人と、何かを得るまでやめない人との差だったりする。美術家はどちらかと言えば、不器用な人の方が伸びることが多い。なぜな…

創意工夫!

素晴らしい美術作品の誕生はギャンブルのようだと思っている人たちがいる。なぜならパッとひらめた創造力がいきなり上手くいくことがあるからだ。何百回やっても駄目な時は駄目なのに、初めての挑戦であっさりと決まることもある。だから美術家になるには運…

五分五分の関係

美術とは美術家と鑑賞者の共同作業によって創られるもの。これを方程式で表すとしたら「美術家×鑑賞者=美術」になるだろう。美術家の一方的な思い込みだけでは不十分。作品の個性を楽しむ観賞者の存在が必要である。しかし、今の時代は作品を熱く語れる鑑賞…

長所と短所

美術家とは一貫した自分らしい個性を追求する人のことをいう。そう、これがなかったら創作は苦しくもないし、手応えを感じるほど面白くもない。自分都合でどこかにでもある、誰にでもできることに酔いしれて、自分の良さを見失ったまま、甘えきった人生にな…

ヒント

今年で発売60年を迎えるチキンラーメン。誰もが1度は食べたことのある国民食。発明したのは安藤百福氏。たった1人で48歳で一念発起して「お湯があれば、すぐに食べれるラーメン」の開発に挑戦する。「人生に遅すぎることはない」。その熱い思いがどこの家庭…

我思う故に我あり

何のためにそれをやる必要があるだろうのか?人は誰でも自分らしく生きるために努力していく。自分が幸せになるためにあれこれと創意工夫するものだ。ただし、誤解しないで欲しい。自分一人だけ良い思いをすることを言うのではない。自分の喜びをみんなと分…

ドンマイ!

つい最近、作品制作に悩んでいる若者と出会う。さすがにテンションが低くて、曇った表情のまま冴えなかった。私はこういうケースの時には、「こんな日もあるさ」と言って、現状を肯定することがほとんどだ。なぜなら一生懸命に制作している人なら、これは成…

小さな発見が大きな感動になる

世間一般では年齢を取ると驚くことが減ると言われている。たしかにそりゃそうだ。否が応でもいろんな出来事を経験して、少々のことでは動じない英知が養われてくる。ものごとは本当にどういうものなのかを、その見かけに惑わされずに本質を見る目が育つ。よ…

好きこそものの上手なれ!

好きこそものの上手なれ!好きなことは積極的にやっていこう。本当に興味があることなら普通に楽しく学べるはず。今は平凡な才能であっても、ワクワクできる好奇心がカバーしてくれる。大切なのは直感だ!ビビッと頭にひらめいたイメージ。インスピレーショ…

無垢

今の時代、ネットなどが普及したおかげで、お手本になる情報が入手しやすくなった。人気があって流行っているもの、上手くてきれいだと言われるものは、どこからでも手に入れられる。それに向かって努力をすれば成功するはず。データ通りの確率で制作したら…

一視同仁

昨日、20歳ちょい年下の友人が友人を連れてやってきた。おおー、これぞ正に「友だちの友だちは友だちだ」の法則。もっとも効率よく人間関係を築くには、気心の知れた友人が友人を紹介してくれることだ。それぞれの個性や特徴を知った人が仲を取り持てば、初…

熟成させる

チーズにしても、ワインにしても、熟成させるにはそれなりに時間がいる。功を焦って無理矢理に仕込んだところで、深みのある旨味を引き出すことはできない。やはり豊潤で贅沢な味わいにするには、十分に手間暇をかけて作るもの。そして、より高い品質のもの…

堪能する

昨日のお休みは車で約1時間半ほどかけて、「吉村芳生 吉村大星 365日鉛筆」展が開催中のウッドワン美術館へ初めて訪れる。中国自動車道吉和ICのすぐ近く。豊かな自然に囲まれた中にあって、のんびりと1日過ごすには最適な環境。やっぱり中国山地。吉村さんた…

自分らしく

時々、「美術家になる人は生まれ持った才能がありますよね」と、聴かれることがある。たしかに先天的に素晴らしい感性で、幼少の頃から突き抜けて人はいる。ただし、そういう人のほとんどは良い環境に生まれて、早くから個性を尊重してもらえたのだ。このこ…

夢追い人

本当に夢はあきらめなければ、果たして叶うものなのだろうか?私はその答えは正しいと思っている。自分らしい夢を持っている人は、失敗を繰り返しも追い続ける。そう、この世に存在するものはすべて、誰かが作り方を発見して作られたもの。どんな人でも何か…

常識を打ち破る

その道に入ってしばらく経ってくると、これは常識だとか、こんなことは当たり前だと考えやすくなる。ひととおり必要なことを学んで、業界のことがおおよそわかってくると、従来どおりの方法で行動しようと考えるからだ。その結果、実はすでに時代遅れになっ…

実るほど頭を垂れる稲穂かな

一昨日、ひさしぶりにパティシエのO君が勤めるお店へ行ったら、昼過ぎのちょうど良いタイミングになって、彼としばらく雑談することができた。こっちに帰ってきてから約1年半。新しく開店した洋菓子部門の責任者として今も試行錯誤の日々が続いている。お客…

次の道を求める

生の声は想像力を成長させてくれるだろう。その人の意識を大きく変えるチャンスになるのだ。生の声は潜在能力を目覚めさせて、明るく活性化するスパイスになっていく。だから物怖じしないで先輩に会いに行ってみよう!例え稚拙なことを語っても、本物の先輩…

この道を貫く

先日、ある方に「美術家になるためには、美大へ進学した方が良いのでしょうか?」と質問された。それは行ける環境の人なら行った方がいい。若い時代に師や同志、仲間たちなどと出会えて、美術に没頭できる場所は大切だ。ただし、美大で進学したからって必ず…

縫いぐるみ

「今日の常識が明日の非常識となる」という金言がある。これは世の中は常に変化していくもの。過去の常識に固執してはいけない。絶え間ない変化に備えて生きいこうという意味。美術の世界も同じこと。時代とともに常に変化していくっていうのか、そもそもが…

切磋琢磨

美術とは決まりきった答えのない世界。美術は学べば学ぶほど、知れば知るほど、知らないことの多さに気付かされる。また、たくさんの疑問が生まれてくるもの。まずは自分の力で一所懸命に調べたり考えてみよう。いろいろなものを観て聴いて学んでいく。時に…

スタートラインを目指せ!

是が非でも美術家になりたい!本気でそう思う人はいろいろなことを学ぼうとする。いつも自分らしさとは何かを求めて生きている。また、なるほどそうなんだと素直に感心することも多い。良い面を見つけては吸収しようとする器を持ち、人の作品や言葉を肯定的…

化学反応

「チャンスが訪れる日に備えなさい。幸運とは準備とチャンスの出会いなのです」という名言がある。そう、誰の人生でも思わぬ瞬間に出会いはやって来る。その時にどんな化学反応が起こせるのかどうかだ。出会ったもの同士がお互いに成長できる刺激を持ってい…

はぐくむ美

まるまる5年前、彼女とはギャラリーであった公募型グループ展で知り合う。それなりの参加者の中で大健闘して上位に入賞する。この結果は後から思えば、作品に上手く個性が反映できたからだ。とにかく明るくて人懐っこくて、また、自ら3枚目役を買って出る、…

新しい土俵

人それぞれ生まれ育った時代が違うもの。各世代の文化や価値観などは違うのは当たり前のこと。これを世代の断絶と捉えるとマイナスだが、実際のところは相まみれないからこそ、次の世代は新しいものを創り出せるのだ。過去の素晴らしいものに帰属しないこと…

性善説と性悪説

この世の中、性善説と性悪説がある。人は先天的に無垢であって素晴らしいもの。だからそのままでいいというのは性善説。それに対して人は生まれた時は常識や習慣などをわきまえないもの。だから失敗を繰り返しながら学んで、未熟を脱して一人前になりなさい…

不即不離

32年前、T君とは年下の友人から紹介されて知り合う。当時、彼は高校を卒業したばかり。大学受験に失敗して予備校に通うと言い、たった1日のわずかな時間しか話さなかったが、なぜだか暑中見舞いが届いたので、夏の暑さに負けない返事を書いて送った。その後…

イマジネーション

先日、ある若者から「美術でいうイマジネーションとはどんなことをいうのでしょうか?」と尋ねられた。本来なら「それは自分で考えなきゃ駄目ですよ」と答えようと思ったが、苦し紛れの回答にも聴こえるためやめた。そこで「イマジネーションとは、いろいろ…