2022-05-01から1ヶ月間の記事一覧

ヘタウマ

長年、週刊誌に似顔絵塾などを連載して活躍するイラストレーター 山藤章二氏。その著書に「『ヘタ』を甘くみてはいけない。『ヘタ』の持っている生命力、『ヘタ』の親近感。『ヘタ』のメッセージ力、『ヘタ』の抱擁力、『ヘタ』の絡みついて離れない機能。『…

個性的に

郷土の画家 香月泰男先生の名言に「自分は時々過去において、自分が絵を描く職業を選んだことを自分に感謝している。こんな仕事があるものか、自分にとってもこの仕事が何に変え様もないほど、うれしい仕事だ。死ぬまでできる仕事だ。絵を描いているのは、実…

紙一重

「バカっていうのは自分がハダカになることなんだよ。世の中のいろんな常識を無視して、純粋な自分だけのものの見方や生き方を押し通すことなんだよ。だから、バカだからこそ語れる真実っていっぱいあるんだ」という漫画家 赤塚不二夫氏の名言がある。 この…

日々是好日

私がモットーしている言葉は「日々是好日(にちにちこれこうじつ)」。今日を好い日として充実感を得るには、今日やるべき大事なことを一所懸命に取り組む。あくまでも完全を目指していく。なぜなら、実際に完全にできる人はいないけど、そのような強く屈し…

ビワの種

能で大成した世阿弥の名言に「この物数を極むる心、即ち、花の種なるべし。されば、花を知らんと思わば、先ず、種を知るべし。花は心、種は態なるべし」がある。 この言葉は、幼い頃から積み重ねてきた数々の稽古によって、演技は美しく磨かれて芸は身につい…

風性常住

禅語にある「風性常住」。この言葉は、扇をあおぐ禅師の姿を見た一僧が「風はいつもそこにあり、行き渡らぬ場所などないのに、和尚は何を思って扇を使うのですか?」と問うと、「おまえは風の本性は常住であることは知っているが、未だどこにも行き渡らぬと…

友愛

月曜の夜は、NHK Eテレの100分de名著「アリストテレス“ニコマコス倫理学④ 友愛愛(フィリア)とは何か」を楽しむ。この番組は一見とっつきにくい名著を、やさしく噛み砕いて読み解いて、とても勉強になることが多いため、毎回欠かさずに見ている。とにかく、…

初心忘るべからず

いきなり美術が上手くなることはない。やり始めたら我慢の連続になりやすい。エネルギッシュに積極的に頑張っても、すぐに評価されることは稀だ。ちょっとやそっとのことでは認めてもらえない。最初は誰でも手探りで表現力も乏しいため、自分が思うほどには…

美術鑑賞

いわゆる美術家の作品に対するメッセージやコンセプトを知れば、正しい美術鑑賞をしたことになるのでしょうか?実際のところは、そういう単純なものではない。作者から発しする言葉などは、あくまでも鑑賞のための手がかりであって、それらすべては自分で感…

友情

論語の「朋あり遠方より来る。また楽しからずや」。同じ価値観を楽しく共有できる友人が、わざわざ自分のいる場所へ来てくれた喜びと、ざっくばらんに語り合えたことに感謝する言葉である。先週、私が若い頃に知り合った友人知人が予告もなしに相次いでやっ…

井戸を掘る

「好きなことをなんでもいいからひとつ、井戸を掘るつもりで、とことんやるといいよ。途中で諦めないで、とことんやれば地下水脈に当たるわ。地下水脈は四方八方に通じてるでしょ。地下水脈に当たると、突然、ほんとうに突然、いろんなことが、わかるのよ」…

個性

人は誰でも自分にしかない個性を持っている。それはまわりと比べてどうのこうのではない。その人の人生はその人にしかない。それが好むと好まざるとにかかわらず、たった独りの立派な個性として成り立っていく。それゆえ、例え上手く発揮できたとしても自惚…

似顔絵

子供の頃、地元で天才絵描き少年と呼ばれていた。大人の社会に交じっては個性的な作風で目立っていた。しかし、高校生になったとたんにスランプに陥る。何を描いても空虚な気持ち。不燃焼のまま3年間が過ぎ去っていった。これは早熟だったが故に起きた洗礼と…

3人のレンガ職人

イソップ寓話の「3人のレンガ職人」とは、世界中を動きまわる旅人が、ある町外れの一本道を歩いていると、建築現場で働く3人のレンガ職人と出会っていく物語。旅人はそれぞれの職人と出会うたびに、「なにをしているのか」の問いかけたところ、三者三様の答…

縁起

いわゆる仏教用語の「縁起」とは、すべての存在は無数無量の因縁によって在り得ているという意味で、仏教の基本思想を表す重要な言葉である。これを端的に言えば、この世に存在するものはすべて互いに何らかの関係で繋がっている。ありとあらゆるものが網の…

よきライバル

美術の世界で夢を成し遂げることは難しい。しかし、多くの人の場合は今やるべきことに集中できずに、人生のターニングポイントをみすみす逃して、小さな可能性を掴めなかったから。ここ一番のチャンスを捉えら切れなかった自分自身の責任だと言っていい。例…

芸術論の覚え書き

昭和9年(1934年)、詩人 中原中也は第一詩集『山羊の歌』を出版して高く評価され、また、私生活では長男が誕生して幸せの絶頂に達していた頃に、山口へ帰省した際に書かれたと言われる「芸術論覚え書き」。「『これが手だ』と、『手』といふ名辞を口にする…

成功者は成長者

「富士山に登ろうと心に決めた人だけが富士山に登っている。散歩のついでに富士山に登った人はいない」という格言がある。 この言葉は、思い付き程度の動機でやり始めたことは、最初の壁にぶち当たったとたん、何もできずに無抵抗のまま立ち止まるだけ。ちょ…

三尺三寸箸

仏教法話にある「三尺三寸箸」というお話し。昔々、信心深い男が地獄と極楽の見学に出掛けみれば、最初に行った地獄では、豪華な料理が山盛りにならんでいるのに、そこいる人たちは皆ガリガリにやせこけていました。そこで食事をする様子をよく見てみると、…

なんのため

もし、「美術家はなんのためにギャラリーで作品展をするのですか?」と問われたら、「いろんなタイプの人たちと関わり合うことで、美術の世界観が自然と広がっていくため、創造力の豊かさに繋がるから意味があるのだ」と答えるだろう。いわゆる美術というも…

芸術は魂のたべもの

昨日は古くからお付き合いのある方にお会いするために下関市へ。約1ヵ月前にアポイントを取っての行動であって、決してNHK大河ドラマ「鎌倉殿」で放映されたばかりの源平合戦に触発されて訪れたのではない。だけど、それを見終わった後にやって来ると、いつ…

ドリームカムトゥルー

ある日、イラストレーターの りおた君は、彼が尊敬する同じ業界の先輩に「明日の夜ごはん、一緒にどうかな?」と、突然ダイレクトメッセージで誘われる。もちろん、二つ返事でよろしく!10数年前、プロを目指して駆けだした頃に、一番目標にした憧れた方から…

すべての道はローマに通ず

どんな人でもやっていることの成果が目に見える形になるまでには、それそうおうに努力を積み重ねていく必要がある。お手軽で簡単にできるレベルのことだったらいざ知らず、その道のプロだと評価されるクラスで生きたいのなら、常に社会は変化していくから次…

君の声が聴きたい

先週末、NHK総合で連夜に渡って「君の声が聴きたい」が放映され、子どもや若者から番組専用サイトに届けられた、さまざま問題や抱える悩みなどを取り上げ、どうすれば良いのかについて出演者たちが議論し合った。なんとも胸が痛くなるほど、今の時代は厳しい…

才能開花

美術の世界はその人に才能のあるなしじゃない。とにかく何があってもやるしかないと覚悟すること。そして、自分自身の可能性を信じて追い込んだ時に、初めてやる気スイッチが入って、創作エネルギーが噴き出してくる。端的に言うと、しかるべき時にしかるべ…

未熟さ

いわゆる美術家を目指してやり始めたのなら、自分自身の未熟さなんて悩まなくてもいい。なぜなら、最初は誰だってあまりにもやった方が良さそうなことが多すぎて、何から手をつけていいかわからないことばかり。それによって、自分は基本的なことがよくわか…

自分の人生を描く画家

「人間は自分の人生を描く画家である」という名言がある。この言葉は、生まれ育った環境や取り巻く人間関係によって、性格形成に大きな影響を与えるのは事実である。だけど、そこからどのように生きるのかはその人の心掛け次第。最終的にその人の性格を決め…

パワーアップ!

昨日、GWを利用して帰省してきた美術家と会って、ひさしぶりに時を忘れて美術談義に没頭する。13年前に出会った頃と同じくらい激しいトークを楽しむことができた。彼女は変わらないなあ。その真っすぐさに、「なんとしても二階へ上がりたい。どうしても二階…

限界には、限界はない

巨星墜つ。日本サッカー界の発展に大きく影響を与えた名将が天に召された。それまでは、ヨーロッパや南米の選手たちに比べて、体格やパワーに加えてテクニックが劣っている点をどのように克服するのかが強化のテーマだった。如何にそれらをレベルアップさせ…

超絶技巧に憧れて

9年前、「滅多にお酒は飲まなくなった。そんなに好きじゃなかったし、やっぱり目には全然よくないし。おかげで疲れずにペースもよくなって、いい感じに仕上がっていくよ。俺にしかできない絵を1枚でも多く描きたい。誰も観たことがないものを描きたいんだ」…