2018-09-01から1ヶ月間の記事一覧

自由

その昔から「私は美術家になるんだ」と決心したのに、いざ一歩前へ踏み出そうとするとあれこれ考えすぎて、創作を始める楽しさや希望より、不安や心配で身動きがとれない人と出会う。果たして本当に上手くいくのだろうか?もしかしたら駄目なのかもしれない…

しなやかに

いつの頃からか、中学校の美術の時間は週1回になって、それに伴い美術への認識を誤解した人が増えてきた。わかりやすく言ったら軽く見てるというのか、簡単に美術家になれると勘違いした人が増えている。先日、美術イベントを主催される方と出会う。お話しさ…

善悪は友による

自分にとって都合の良い仲よし同士でつるむと、何をやっても気心が知れて楽だし居心地はいいものだ。しかし、そのような環境に甘えてしまえば、ぬるま湯につかっているようなもので、知らず知らずのうちに情熱が冷めてやる気がなくなるものさ。何かに新しい…

果報は寝て待て

なんだかんだ言っても運というものは平等なものだ。誰にでも公平に分配されて、チャンスは必ず巡り巡ってやってくる。だから「自分はついていない」とか、「不運な星の下に生まれた」とか言って嘆いてはいけない。手に入れそこなったことは事実だが、それが…

慈育

知り合ってから5年以上の歳月が流れた。出会った頃のことを思い出したら、未来とは実によくわからないものだ。美術学校などで専門的に学んだ経験がない人。この世界について右も左も知らなかった。もしかしたら今も同じなのかもしれない。それでも自分らしく…

天真爛漫

昨日、親しい若者が元気よくやって来る。まだまだ未熟で学ぶべきことばかり。ただ、それを少しも隠そうともせず、開けっぴろげな性格に好感を持つ。自分が自分以上に恰好よく見せようとしない。知らないことを開き直らず、素直に認めてくれるから初々しい。…

類は友を呼ぶ

50歳を超えてよくわかってきたこと。それは自分のやりたいこと、目的があるからこそ、その過程では泰然と構えていられる。裏を返せば、やりたいことや目的がなかったら、知らないうちに流されてしまう。だから私はいつまでも美術に関わっていたいと願うこと…

教外別伝

禅宗の教えの「教外別伝 ( きょうげべつでん ).」とは、 経典などから得られる文字の上での教えとは別に、直接心に伝導されたことを自分のものにすることをいう。すなわち悟りとは言葉や文字によるものではない。直に心へと伝えったものから生まれてくるとい…

個性

創作のヒントは他の人に求めるものではない。自分で自分の中に目を向けて見つけるもの。これまでやってきた活動を振り返って、どんなことが自分の個性なのかを考えてみる。過去のチャレンジを財産にしていこう。様々な創作活動から得た経験を真摯に受けめる…

一隅を照らす

自分の人生に点数をつけるとしたら何点が妥当なのだろうか?自己肯定型の人なら良い点数にするかもしれないし、自己否定型の人なら厳しい点数になるように思われる。ネガティブからポジティブ、マイナスからプラスまで、さまざまな自己査定によって、その人…

発想の転換

先日、年下の友人に会った時のこと。なになに彼の会社の要領の悪い新入社員の動きを見かねて、こうしたらどうかとアドバイスをしてみた。そもそもウチみたいな業界なら、こういう心意気があったはずだろう。だったらこうしようじゃないかと提案する。ここま…

未来予報図

約20年前、上京した際に美大のベテランの先生と出会った。この方は元々フリーの美術家で創作活動していた。ある時、美大にスカウトされて教鞭をとることになる。本人曰く、とてもラッキー!今日のお金を心配しなくてよくなり、計画的に創作活動できるように…

めぐらせる

近年、スマホなどの携帯型通信機器が進化したおかげで、大概のことは辞書や専門書を持ち歩かなくても、その場所で調べることができるようになった。とても便利で快適な時代。しかし、それによって生まれる副産物というべきこと、興味の範囲が狭まった人たち…

スッポンポン

SNSの友だち関係とは、かつてお昼のバラエティ番組「笑っていいとも」で、いつもタモリさんが使ったフレーズ「友だちの友だちはそのまた友だちだ」くらい、大多数は親しいとは言い難い人たちだ。私も実際に会ったことのない人たちがたくさんいる。ただし、こ…

諸行無常

先日、私の知る限りの美術情報について語る機会があった。それなりに見聞きした経験からお話しした。果たして正しいのかどうかはさておき、聴かれた方は寝耳に水 というのか、びっくりされていた。「今日の常識が明日の非常識となる」という格言ではないが、…

空想力

山口市菜香亭とは140年前に建てられた料亭を移築し、2004年より市民交流の場として開館した文化施設のこと。今ここでは山口現代芸術研究所(YICA)の設立20周年記念展が開催中畳のやさしい香りがぷんぷんと漂い、立派な文字のへん額に囲まれ、伊藤博文をはじ…

推理力

子供の頃、たまたま図書室で借りた1冊の本が推理小説。読んでみると期待以上に面白かったので、しばらくハマってしまったことがある。それは好奇心をくすぐられる描写の文章にワクワクさせられ、いろいろなことを想像することが楽しかったからだ。また、もう…

惚れて通えば千里も一理

本気で美術に恋をしてみよう!ひとたび恋をしてしまえば、ここ一番に火事場の力が発揮され、他人が唖然とすることを平然とやってのける。それと同じように例えわずかな時間でも、美術と真剣に向き合えれば、忙しくて心身ともに疲れ切っていても、逆に元気が…

バラエティー

パッと観ただけではよくわからない、複雑な美術作品を初めて鑑賞した人には、大きくわけて二通りの反応がある。まずはなんとも形容し難い作品だと受け容れて、なぜこのような表現にするのかと糸口を探し、興味津々とした面持ちで見つ目ている人。好奇心が旺…

目に焼きつける

この一瞬を心より楽しもう!安易にスマホやデジカメで取っておいて、後から見て楽しむことは直接に見た体験に及ばない。ひたすら目に焼き付ける。ただ、それだけにスポットを当てていくこと。真の目的のみに焦点を当てなくてはならない。人は誰でも一つのこ…

ルーティン

昨日、知り合って約2か月も経たない、アラフォーのDJ君が遊びにやって来た。なんと、ほぼ週1のペース。それでもいつもいろんな話題ができるから実に楽しい。この日も英国の二人組パフォーマンスユニットの版画作品を見せてくれた。巨大なオリジナルの複製品…

温故知新

一昨日、県立美術館で始まった「驚異の超絶技巧!明治工芸から現代アートへ」の開会式に参加。その後、担当学芸員の解説を聴きながら展覧会を鑑賞する。本当にタイトルの如く、驚異の超絶技巧の作品ばかり。今のように映像や理論で教えてもらえることはなく…

原石を磨く

ダイヤモンドの原石も磨かなければただの石ころのまま。これと同じで例え素晴らしい才能があったとしても、それを磨き上げることができなかったら、無用の長物に終わってしまうだろう。そもそも才能の原石を発見することの確率はかなり低い。ワクワクできる…

熱意

今週、親しい方から1本の電話がかかってきた。何ごとかと思ったら知り合いの高2の子が美大進学を考えている。このことについてアドバイスして欲しいという内容だった。嗚呼、なんて素晴らしい無茶ぶりなんだ!その子の人柄も実力もわからないのに、何かを言…

life goes on

先日、親しい方からこの夏の高校野球の決勝戦についての感想を求められた。いわゆる私学の野球エリートが集まった名門校と、草の根から育った地元出身ばかりの公立高校の対戦したゲームのことだ。たしかに立派な練習施設や最先端のトレーニング方法など、環…

神の手

我が家は浄土真宗の檀家なのですが、私は神様の存在をずっと信じている。それは子供の頃からスポーツ観戦が大好きで、およそ偶然とは思えない神秘的なシーンを、数えきれないほど目撃したからだ。ただし、スポーツにおける奇跡とは何も特別なものではない。…

新根性論

今の世の中、根性論はもう通じなくなってしまったのか?「一生懸命頑張ったらできる」や「必死にやれば何とかなる」など、熱い言葉は空虚で意味がないと言われるのか?これまでの時代と違い、科学的知識が普及して、人生に関する考え方や心構えのあり方は大…

シェーン

先々月のこと、ある学生と知り合う。卒論のために動き回って、流れ流れてやって来た。若者らしい不器用さはあるものの、ひと目でわかる誠実さとガッツ。ヨッシャ、やりましょう!そこで研究テーマに必要な情報を得るためにウチの母を紹介。すると母も調子に…

達観した心

10年前、ギャグ漫画の巨匠・赤塚不二夫氏の葬儀で、親交の深かったタモリさんの弔辞はとても素敵だった。「あなたの考えは、すべての出来事、存在をあるがままに、前向きに肯定し、受け入れることです。それによって人間は重苦しい陰の世界から解放され、軽…

1万時間

その昔、「成功は1万時間の努力がもたらす」という成功の法則が書かれた著書が話題になった。これは「あなたは1万時間練習すれば、どんな分野でもプロフェショナルになれる」という理論を唱えたものだ。この本のことを聴いた時に、それは正しいと直感で思っ…