2022-09-01から1ヶ月間の記事一覧

道草

漫画家 手塚治虫の名言に「好奇心というのは道草でもあるわけです。確かに時間の無駄ですが、必ず自分の糧になる」がある。 道草とは、馬が道端に生えている草を食べていて、なかなか進まないことから、目的の所へたどりつく途中で、他のことについつい関わ…

身心の自由

長い間、ずっと住み慣れた家だったら、夜、暗い部屋の中に入ったとしても、どの辺に照明のスイッチがあるのかについて、わざわざ頭で記憶する必要はない。そこで生活していくうちに、数数えきれない反復によって、反射神経のように動けるようになっていく。…

若竹

人は年月とともに変わっていくもの。誰だって生きていくうちに何かが変化する。ずっと同じままなんてことはあり得ない。いろんなことを体験するからこそ、個性的な人間に変貌していける。ましてや、子どもから大人になる時は、自然に心も身体も変わっていく…

リバウンド

「人間には自分自身以外に、敵はほとんどいないものである。最大の敵はつねに自分自身である。判断を誤ったり、無駄な心配をしたり、絶望したり、意気消沈する」という名言がある。 漠然と不安というものを感じてしまう。心のどこかに曇ったものを抱えている…

一所懸命

この1年、この世の中はいろんなことがありまして、みなみな大変な思いをしております。次々に新しいハードルが現れてきて、否応なしに飛び越えなければなりません。ただし、これは2000年代に入ってからずっと起きていること。日本経済の衰退、自然災害の発生…

汝自身を知る

赤塚不二夫の言葉に「努力もしたよ。売れるまでは必死に勉強した。いまの漫画の世界はどうなっているのかなって人の漫画を読んだり、手塚治虫先生のストーリー漫画を読んで、あのスケールの大きさを感じて、『あれは先生のものだから、自分は違う道を行こう…

可能性

「可能性とはつまり『未来の能力』のこと。現在の能力でできるできないを判断してしまっては、新しいことや困難なことはいつまで経ってもやり遂げられません」という名言がある。 この世は何ごともやってみないとわからないことだらけ。富士山はやはり登って…

ただひたすらに進む

「寺があって、後に、坊主があるのではなく、坊主があって、寺があるのだ。寺が無くとも、良寛は存在する。若し、我々に仏教が必要ならば、それは坊主が必要なので、寺が必要なのではないのである。京都や奈良の古い寺がみんな焼けても、日本の伝統じゃ微動…

未熟

「未熟ということは大切なんだよ。僕だって未熟。天狗になったらおしまいだよ」という名言がある。 いわゆる未熟とは発展できる可能性があること。新しく何かが生まれそうな期待感の持ち主を言う。それゆえ、未熟をプラスの面から考えていくことが大切になる…

鏡観る

孔子の言葉にある「吾道一以貫之(われどういつをもってこれをつらぬく)」。他の人に惑わされず、一貫した態度でひとつの道を歩むこと。目の前の一つ一つのことに誠心誠意向き合い、ひとつの信じる道をひたすらに力の限り生きていく。何があっても「これで…

子どもの絵

「子どものように描くには一生涯かかった」というのはピカソの言葉である。 いわゆる子どもの絵が持つ魅力と言ったら、瑞々しい感性でエネルギッシュに描くこと。突拍子もないアイディアで見る人たちを和ましてくれるからだ。その天真爛漫で恐れを知らぬ大胆…

唐絵の系譜 将軍家の襖絵 / 雪舟と狩野派

20数年前、近くの文化施設で現代美術のグループ展が行われた。私は会場でひと通り観終わった後、とても気になる作品があったので、再びそこに戻って鑑賞し続けた。ちなみに、その作品は一辺の長さが約20センチの正方形のキャンパスに黒鉛筆のみで描かれたも…

劣等コンプレックス

岡本太郎の名言に「劣等コンプレックスから抜け出すためには、その劣っている面じゃない、素晴らしいほうの面から自分を見返して、駄目ならかえって面白いじゃないか、というように発想を変えてみることだね。 そうすれば心がもっと自由になるし、心が自由に…

冷暖自知

禅語にある「冷暖自知」(れいだんじち)とは、うつわに入っている水を、ただ見ているだけでは、冷たいのか暖かいのかを知ることができない。実際に自分で飲んだり手につけたりして、初めてそれがどのくらいの冷暖なのかがわかるように、真の悟りに至るため…

信念

経営の神様と呼ばれた松下幸之助氏。その名言に「対立大いに結構。正反対大いに結構。これも一つの自然の理ではないか。対立あればこその深みである。妙味である。だから、排することに心を労するよりも、これをいかに受け入れ、これといかに調和するかに、…

多国籍化

昨日はひさしぶりに博多の街を駅からぶらぶらした後に、福岡三越で始まった陶芸家 金子司君の個展会場へ。道中、結構な数の割合でさまざまなアジアの国の言葉が聴こえてくる。さすが国際都市!山口市も海外から来る学生さんの数は、以前に比べるとかなり増え…

わかりにくさ

私はしばしば、親しい仲間に美術作品を語る時は何かに例えて会話が弾むに心掛けている。それはゼスチャークイズのように身体を動かしたり、なぞなぞのヒントのように、むしろモヤモヤさせるものだったり、とにかく、その人のイメージをできるだけ膨らまさせ…

成長

先月、甲子園球場で行われた夏の高校野球大会。県代表の下関国際高校は、白球に青春のすべてを燃やす。全身全霊のパフォーマンスで勝負に挑み、1つ勝ち進むごとにチームは成長し続ける。快進撃は止まらず、戦前の下馬評を覆して、ついに球児たち憧れの決勝戦…

志定まれば、気さかんなり

ここ数ヵ月、美術家志望の若者とよく出会った。大半は真面目なタイプ。自分なりにこつこつ努力していて、人当たりの良い好感が持てる雰囲気であった。しかし、ほとんど人が美術への愛情が不足していた。好きで好きでたまらないという熱量までを感じたのはわ…

不易流行

「不易を知らざれば基立ちがたく、流行を知らざれば風新たならず」とは、俳人 松尾芭蕉が旅するうちに体得した概念。いわゆる不易は、いくら世の中が変わっても変わらないもの。変えてはいけないもの。そして、流行は世の中の変化とともに変わっていくもの。…

他山の石

今週、中堅ゴルファーの有村智恵選手の「去年は本当に心が折れましたね」というツイッターのつぶやきがネットニュースで話題になる。これはプロデビューした時から注目を浴びて、一気にトッププロの座を射止めて、華々しく大活躍していた。しかし、近年、自…

老年と青年

ヘルマン・ヘッセの著書に「老年と青年とはお互いに友だちになることはできるけれど、彼らは二種類の言葉を話すのである」という言葉がある。これは、いつの時代も青年は新しい流行に敏感で、旬な話題をたくさん提供してくれるので、とても刺激的な時間がわ…

スター誕生!

子どもの頃、それまでの時代になかった音楽タレントを発掘するオーディションとして、「スター誕生!」というテレビ番組が始まった。この番組は歌自慢の素人が全国より応募して参加。予選会で音楽専門家の厳しい審査で選び出されてから、決勝大会では芸能プ…

まさか

人は誰でも2万数千もの遺伝子を持っている。このうち、どの遺伝子にスイッチが入るのかは、人それぞれ育つ環境によって違ってくる。要するに遺伝子というものはダイヤの原石と同じようなもの。最初からピカピカと輝いているわけではない。ある時に何かで刺激…

丸くとも一角あれや人心

「丸くとも一角あれや人心 あまりまろきは転びやすきぞ」とは、坂本龍馬が好んで使った言葉で、温厚で周囲の人たちと円満にできるのは良いこと。だけど、それだけではなく、言うべき意見をズバッと口にできることが望ましいという意味である。 いつも人間関…

鉄人

サン・テグジュペリの小説 星の王子さまに「おとなは数字が好きだから、新しい友だちのことを話しても、おとなは一番大切なことは何も聞かない。『どんな声をしてる?』とか、『どんな遊びが好き?』『蝶のコレクションをしてる?』とか言ったことは決して聞…

噛みしめる

私は若い頃から美術館で鑑賞した展覧会の図録は必ず買うようにしている。当時、金銭的に余裕がなかったため、鈍行列車や一般道を使うなど、移動費を節約したりして、とにかく勉強のための投資だと位置づけて、無理をしてまで買っていた。ただし、最初の頃は…

五十歩百歩

故事がもとになって生まれた五十歩百歩。その意味は、一見は違うように見えても、ほとんど同じで変わらないこと。似たりよったりしていることを言う。しかし、実際ところ五十歩五十五歩ならともかく、五十歩百歩はそれなりの差が生まれてくる。そもそも倍の…

ブーム

『ブーム』と呼ばれる言葉がある。それはあるものが一時的に盛んになること。急に熱狂的な人気の対象となることを意味する。いわゆる世間一般的にブームとは、大きな流行の波がやって来て、そのまま何割かは定着していって、また、これまでにあった価値観を…

平凡なる非凡

わたしたちは、必ずしもすべてのことを同じように平等に見えたり感じたりしているわけではない。ものごとをある程度の大枠でざっくりと捉えれば、すべてのことは同じようにならなくはないが、それではそれぞれが持つ個性をないがしろにしてしまう。それゆえ…