熱帯・楽園・浪漫 美術家たちの「南洋群島」展

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町田市立国際版画美術館では日本人が戦前に南洋諸島で触発されて
生まれた美術の作品展が開催されてます。 

■熱帯・楽園・浪漫 美術家たちの「南洋群島」展■

会期 2008年4月12日(土)~6月22日(日)
時間 10:00~17:00(土、日、祝日は17:30まで。入館は各閉館30分前まで)
休館日 月曜日(ただし、5月5日の月曜日は開館し、5月7日水曜日は休館)
会場 町田市立国際版画美術館 企画展示室1、2 東京都町田市原町田4
観覧料 一般800円、高校・大学生600円、65歳以上の方400円、中学生以下無料

■展覧会概要■

サイパンパラオなど、今ではトロピカル・リゾートで人気の高いミクロネシアの島々に、
大正から昭和初期にかけて、多くの日本人画家や彫刻家が訪れました。
本展覧会はそうした美術家たちの作品を展示し、南洋の地で触発された表現の特質や日本人の
南への志向と美術や文化の形成との関わりなどについて探るものです。

日本は明治になると、「南進論」のかけ声とともにミクロネシアへと進出を開始します。
やがてその広い海域を「南洋群島」と呼び、第一次世界大戦勃発と同時に占領、1921年には
国際連盟の承認を得て統治し始めました。
こうした南洋の島に、ゴーギャンのように文明からの解放を求めて、あるいは民族誌学的関心などから、多くの日本の画家や彫刻家が訪れています。
またその地での偶然の出逢いから美術を学び、造形作家となった者たちがいました。
そのような人たちの中には、文明のありようとしての「南の問題」を真に自分の「生」の問題として
抱え込みながら生きた者がいたといえるでしょう。

本展覧会では「南洋群島」で結ばれた土方久功、杉浦佐助、儀間比呂志の師弟関係に注目しながら、
赤松俊子や川端龍子をはじめとした多くの美術家たちの作品を一堂に展示します。

この展覧会によって「南洋群島」で着想を得た知られざる日本の近代美術が明らかになり、それらの
作品が異彩を放ちながらも、この時代特有の精神性を表現していることに気づくことでしょう。
また画家や彫刻家たちの「南洋群島」行の背景にある南進の歴史やコロニアリズム、戦争の問題、
さらに「南」へと向かう日本人の感覚や文化について再考する機会を提供することになると考えます。

http://www.city.machida.tokyo.jp/event/shisetsubetsu/hanga/index.html
町田市立国際版画美術館