被写体に嫌われない関係

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いいんじゃない、これ。頑張ってるよ。
幸せなことを撮るとか、撮ることで幸せにするとか、そういう気持ちがあるでしょう。
人生の楽しい時とか、いい時を撮るというのがいい。
生に光をあててるでしょう。これは写真の基本なんだよ。
この作品、写真としてはなんでもないんだ。うまくもない。
だけど、写真を感じさせないというか、アートっぽく作ったり
表現しようとしたりしていないのがいい。
被写体が表現しているのを素直に複写している。
撮る人が被写体に嫌われないでしょ。その関係がいいよね。
 
                       荒木経惟写真新世紀2009 安森信講評文転載)
 
子供の頃、写真って特別な日に記念として撮るものだった。
デジカメのない時代は、めったやたらに写真を写したり写ることはなかった。
時が流れてプリクラ、カメラ付き携帯電話が普及して写真は身近になってきた。
いつでもどこでもなんでも写せる時代になった。
しかし、「被写体」への思いはどこかへ行ってしまったのではないのか・・・
今一度、被写体に嫌われない関係とはなんだろうか、考えてみたいものだ。
 
■夢とうつつ アート6人展
会期 2012年5月31日(木)~6月11日(月)
時間 11:00~19:00(最終日は17:00まで)
定休日 6月6日(水)
出品者 シンボロン、安森信、尾崎眞吾、柴田滋紀、木原千春、手嶋大輔
※画像安森信の「照女」