鎮魂歌

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2001年の夏、彼女とは山口市内の中学美術部を対象にした木版画のワークショップを主宰した時に知り合った。シャイで大人しくって目立たないタイプ。しかし、出来上がった作品は違った。とても中学生のセンスとは思えない抽象画。素晴らしかった。以来、画家の卵として付き合いが始まり、ギャラリーに遊びにくるようなった。その後、美術大学時代には県美展に入選。才能の片鱗をうかがわせる。卒業後は山口へ戻って来てからは新進気鋭を集めたグループ展にも参加。期待していた。ただ、近年は住む場所が遠くなってから疎遠になる。もっと積極的に声をかけるべきだった。日常の仕事に忙殺されていた。とても悔いが残っている。そして、昨年の10月に突然の訃報に接する。なぜとしか言いようがない。無情な出来事に言葉を失った。そんなこんな複雑な思いを抱えながらこの1年を過ごし、本日ようやく彼女と再会することができた。彼女の作品がある以上、その存在はなくなることはない。思い出も私が生きている限り続くから大丈夫だ。また、どこかで会えることでしょう。心の中でつぶやきながら会場を後にした。合掌

■石津南美 作品展 2016年10月1日(土)、2日(日)、5日(水)、8日(土)  11:30-18:30 会場 焼き菓子 YAOZE 山口市後河原188