切磋琢磨

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50代になってから国営放送を見る機会が増えてきた。すべてが良いとは思わないが、丁寧な作り方と構成内容で学べるものからユニークなものまで幅広くある。昨夜も総合で放映された「正月時代劇 風雲児たち 蘭学革命篇」。1人でも多くの生命を救う医学を普及させるために、前野良沢杉田玄白が知恵を絞って、西洋の医学書を翻訳して「解体新書」ができ上がるまでの物語。このドラマを見ていて印象に残ったのは、よくわからない西洋の言葉を想像して、日本の言葉になんとか訳そうしたシーン。何もかもが手探りの時代。便利な文明の利器がないため、わずかな知識の破片を繋ぎ合わせて、その意味を正確なものにしようとしていた。現代もおそらくそんな感じだろう。わからないからこそ、イマジネーションは大きな力になるのだ。これは美術の世界と同じ。1つの作品を多くの意見を交えることで、そのものの本質を炙り出して、一番根幹にある本質に辿り着く。今年、何をやっていくべきなのかを教わった。いろいろな方々との美術談義をして、自分では気が付かなかった面白さを発見して、より素晴らしい創造を楽しんでいくのが本道だ。初心を考えさせられる良い番組。年初から素敵なヒントに出会えた。今年も美術と深く付き合えるように努力あるのみだ!