マカロニ

その昔、関西出身の妙さんは働いていた会社を辞めて、イタリアへ料理研究のために行って、現地で働きながら勉強する日々を送っていた。するとある日、才能のある絵描きと出会って、そのままめでたくゴールイン。しかし、現実は厳しく、絵描きの収入を大したことないし、妙さんも稼ぎの良いの仕事に恵まれず、だんだん行きづまっていく。
そこで妙さんは帰国して働くことを決意。ネットで仕事を探してみると、山口市で地域協力隊の募集を発見し、藁をもすがる思いで応募したところ、運よく採用されて移住する。7年前、こうしてゼロからの挑戦が始まる。とは言え、身寄りもない見ず知らずの土地。かつ、3年間という期限に生活基盤を築くという試練と向き合う。
この難局を妙さんはその名の如く耐え忍び、あっという間に多くの仲間と知り合い、また、ご主人は明るいハートを燃やして、県美展大賞受賞と神様から粋なご褒美をもらう。素晴らしい偶然が連発して居場所を得た。だけど、念願叶って開店したが直後にコロナで足踏み。嵐の船出になったけれど、夫婦で力を合わせて乗り切った。やはり、友に巡り会えた人は宝を手に入れることができるのだろう。