直感力

ことわざの「大国を治むるは小鮮を烹(に)るがごとくす」とは、小魚(=小鮮)は、箸で小魚を煮るのにつつき過ぎると形が崩れやすい。それ故、小魚を煮始めたらあまりつつかない方がいいように、大国を治めるには人民にあまり干渉せず、自由にしておいた方がいいという意味である。
このことわざは直感で浮かんだイメージと似ている。何かの刺激で頭の中に浮かんだものはあやふやなもの。そこで世の常識や価値観などに合わせると、どこにでもある平凡なものに成り下がる。つまり、直観で浮かんだイメージはできるだけそのまま活かした方がいい。無理矢理に既存にあるものを利用して、具現化したところでオリジナリティーに欠けるだけだ。
ちなみに、チャットGPTというものには直感で浮かぶイメージはない。さまざまなデータによって、最善のイメージを組み立てていく。ひらめきに近いものは作り出せるが、まったく新しい創造を提供することはない。表面上はもっともらしいものができたとしても、しょせん張子の虎でしかなく、人間が持つポテンシャルにはかなわないだろう。だから、直観にかけてこそ、創作は面白くなっていく。直感を信じて行動すればいいのだ!