今月初め、常連のAさんがやって来て、近くのフリーマーケットで思わぬ掘り出し物に
出くわしたので見て欲しいと手さげ袋から新聞に包まれたものを取り出しました。
「へえ~~、これって割れて金つぎされているけど、立派な風貌をした鉢ですね」
と、率直に感想を述べたらAさんは
「これは江戸時代の有田焼と業者は強気に言っていたけれど、
実は売れずに残っていたから値段をたたいて割安で買えたんですよ」
と、思わぬ獲物にやや興奮した様子で話され、
その後は“鉢”にあれやこれやいろいろな推測をして、お開きになりました。
そして本日、Aさんからやってきたメールには、
「例の鉢は古伊万里で“柿右衛門”様式のようです」
と、知人の専門家に見せてお墨付きをもらってのご機嫌な内容で、
「学生の頃から美術館や博物館、さらにはデパートのギャラリー等の催しは可能な限り見て回り、
疑問に思ったことはしかるべき方に尋ねて耳学問を積み重ねていき、
しかし、それには限界があるので本当に理解するには購入して自分のものにし、
日々眺めると言ったプロセスの必要だと考えて行動したことの賜物でしょう」
と、「勝利宣言」が書いてありました。
たしかに観る眼さえあれば実物(良い物)に出会えるチャンスが増えてきますし、
思わぬ価格でお買い得なことがありますよね。
虎のスカウトもしっかりと目を磨いてもらいましょう!!!