春を体感

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春は寒くきびしい冬の後ほどよい。木の芽や草の芽の中にある春。

山陽が松ならば、山陰は杉。杉の若芽に春を見よう。

杉の目の穂先が好きだ、私は。       香月泰男


と、郷土を代表する画家ある故・香月泰男先生は語られましたが、

今年も私は杉の穂先から出る花粉で春を体感しています。

なお、現在・長門市香月泰男美術館で開催中の展覧会をご案内いたします。

■<私の>里の春展■

会期 2009年1月31日(土)~5月24日(日)
時間 9:00~17:00(入館は16:30まで)
休館日 月曜日(祝日の場合開館)
会場 香月泰男美術館 長門市三隅中湯免226番地
入館料 一般500円(400円)、大学生300円(240円)、高校生以下無料
※( )内は20名以上の団体料金

■展覧会の概要■

画家、香月泰男は極寒のシベリヤで二度の冬を過ごしました。
気温マイナス35度を超える想像を絶する世界で、
収容所の強制労働に明け暮れ、疲労と栄養失調で戦友は次々と死んでゆきました。

厳しい冬を乗り越えて、春を迎えた心地はいかばかりであったことでしょう。
あちらこちらで草木が芽生え、命の息吹が感じられる春は「モチーフ」の天国でした。
家の近くに芽吹いた柳花や土筆、蕨など、画伯は身近な草花を次々と描いています。
香月の描いたふるさとの春は、生きる悦びに溢れています。

「私は毎年のことだが、今年も庭の椿を描いている。ただ椿の咲いているのが眺められる
しあわせのしるしとして描いている。」(画家のことば)

目に映るもの全てが美しい。万物に注ぐ愛情の眼差し。

見る人を魅了してやまない香月芸術の醍醐味をお楽しみください。