原点

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美大で油絵を学び、中学校の美術教師を9年勤めたあと、ぼくは盲学校という未知の世界に
 
飛び込んだ。三十代前半の1969年だった。それまでは絵描きになりたいと思っていたぼくが、
 
組み木デザイナーとなるきっかけは、全く目の見えない子どもたちの、触察能力を伸ばすために
 
工夫した教具作りだった。放課後は遅くまで盲学校の技術工作室で糸ノコを挽いていた。十年
 
間、全盲児や弱視児と触れあいながら、組み木のおもちゃ作りの魅力にのめりこんでいった。

                     小黒三郎:「組み木作り40年を振り返って」より抜粋
 
自分の持っている力で人を喜ばせたい、驚かせたい。
創作活動する者なら誰もが、そう考えている。
そうじゃなければ面白いもの、心に響くものはできない。
そして、創作意欲が、ずっと湧き続けていかないだろう。

■35周年記念 小黒三郎組み木の武者人形展
会期 2013年4月4日(木)~14日(日)
時間 11:00~19:00