もう忘れてしまった くちのまわりにご飯粒をくっつけたきみ
拳闘選手みたいに手を前へつき出して はじめて歩きはじめたきみ
昨日のきみを 私はも忘れてしまった
それはきみが私に 思い出をもつことを許さないから
きみがいつも今を全力で生き 決して昨日をふり返ろうとしないから
きみは日々に新しく きみは明日を考えずに 私よりも一足先に明日へ踏み込む
いっしょに散歩するときも きみはきまって私の先を駆けてゆく
その姿が四つになったきみのイメージ 谷川俊太郎「子どもは駆ける」
成長期の選手たち。昨日までできなかったことを明日は平気にやっている。
だからまったく違った選手だと思うことがたびたびある。
それくらい一気に伸びる時があるのが高校サッカー選手。
思い出ではなく、新しい明日にある思い入れを楽しみたい。