無垢

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今の時代、ネットなどが普及したおかげで、お手本になる情報が入手しやすくなった。人気があって流行っているもの、上手くてきれいだと言われるものは、どこからでも手に入れられる。それに向かって努力をすれば成功するはず。データ通りの確率で制作したら間違いないのだ。そのように考えている風潮が増えてきた。私個人の意見としては、受験テクニックと似ていて、好ましいことではないと思う。そもそも美術家として一番大切なのはその人の個性だ。技術的なレベルが高いや抜群のセンスは望ましい。しかし、自分らしい世界観がないと、似たり寄ったりするものになる。そう、自分が感動した経験から生まれたものでないと観る人の感性に伝わらないだろう。ここ最近、フェイスブックを通じて知り合ったレ昇ル(RenoBoul)さん。アップされている作品画像にハマっている。細かいことはさておいて、自身が触れたことの中にある素敵な空気を描けている。美術の、美術による、美術のための表現になっているのだ。つまり先端的で最新鋭の表現に遠く及ばないものの、もっとも大事なコミニュケーションが成立するための創作物になっている。本当に人間味を感じるあたたかい作品。私より人生の先輩の活躍を信じて、これからも応援させていただきます! ※画像はレ昇ル(RenoBoul)さんが描かれた造形作家の稲田絵美さん。バスキアのように感覚的にデフォルメされた画面は、まるで子どもの絵のようなもの。言葉では表現できないユニークさを感じています。