昨夜、NHK総合放送で放映された土曜ドラマ「バカボンのパパよりバカなパパ」。この番組を見ながら本で読んだ赤塚不二夫氏の言葉を思い出した。「バカっていうのは自分がハダカになることなんだよ。世の中のいろんな常識を無視して、純粋な自分だけのものの見方や生き方を押し通すことなんだよ。だから、バカだからこそ語れる真実っていっぱいあるんだ」。つまり馬鹿なことを大真面目にやり切るのだ!今の世の中、真面目にやることをいい加減にやる人たちが目につく。堅気の人が真面目に生きてくれないとナンセンスなギャグは成立しない。「馬鹿なことを真面目にやる」というアカツカイズムが風前の灯だ。それぞれがそれぞれの分野でプロになるのだ!
美術家というのは本当のバカではない。天邪鬼でもなく、へそ曲がりでもなく、無知でもない。周囲の理解が得られなくても、反対があっても、自分の信じた道を突き進む勇者のことだ。自分にしか創造できない世界を信じているから苦難に出会ったもどこか明るい。自分がやりたいことをやって生きていく覚悟があるからどんな現実も在るがままの姿で「これでいいのだ」と前向きに受け入れている。天才とバカは紙一重。だから天才と呼ばれる人は、その直前までバカと呼ばれていた人のかもしれない。