無条件の若さ

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やっぱりめちゃくちゃ暑い夏には、清々しい若者の潤いで息を吹き返す。「猛暑」と聴くだけで負けそうな大人と違い、炎天下であっても揺るぎなく魂を輝かし、眩いばかりの生命力で蘇生してくれる。嗚呼、甲子園。この夏は県代表チームがベスト8進出の快挙もあったが、それよりも100回記念の大会にふさわしい好ゲームの連続。昭和の名作詞家 阿久悠氏が語った「無条件の若さのピークは18歳」という言葉は本当だ。この瞬間に潜在意識も潜在能力もすべて出し切ってしまう。プロ野球でも滅多にお目にかかれない、スーパープレーがゲームの随所に表れて、スタンドを興奮の坩堝と化していく。人々を100年以上にわたって魅了するもの。そこにはしっかりした根拠があるものだ。今日の決勝戦。地元出身ばかりの公立高校と、野球エリートが集まった私学の名門校。これはまるで昭和対平成の文化の戦いだ。平成最後の夏、野球の神様はドラマを超えるドラマを演出する。なんて粋な計らい。果たしてどちらが勝者になるのか?ワクワクする胸騒ぎが止まらなくなった。もしかしたら人間の魅力が凝縮された高校野球も芸術の1つなのかもしれない。きっと秋になってもこの余韻はずっと心に残ることだろう。