誓い

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市民ランナー・川内優輝選手が防府読売マラソンへ出場する。来年のロンドン五輪
出場を目指して、大阪→福岡→防府→東京の4レースに練習と実戦を兼ねて走る
のは、これまでのどのランナーにもない調整方法はオリジナリティーに溢れている。
ラソンレースは過酷を極めるので生死に関わることがこともある。川内選手は
そんな余計な心配よりも走れば走るほど生命力を輝かしていくのだろう。
 
ところで高校時代陸上部の短距離選手だったため、防府読売では補助員として
3年間お手伝いをした。走らなくていい気楽さはあったが、それよりもレースを
無事に運営しなくてはならないことにプレッシャーを感じていた。
当時は12月最終週の日曜日に佐波川沿いのコースで開催されていたので
小雪の舞う寒さに震えながら5キロと40キロの通過タイムの記録員と、レースの
制限時間の3時間以内に走られなかったランナーの棄権を促す声掛けをした。
これはハッキリ言って辛い。自分もランナーの端くれだからとても嫌だった。
時間を越えれば完走しても公式記録にならない。また、交通規制がなくなり、
危険になるから競走中止を告げるしかない。ただ、それでも走るランナーは
見て見ないふりをしろのような暗黙のルールがあった。
3時間が過ぎてレースは終了した。審判部のバスに乗って本部へ戻ることに。
川沿いを渋滞のためにノロノロ移動しているとまだ走り続けるランナーを何人も
抜き去る。そのたびに「頑張ってください」と声を出しながら応援。まだどのくらい
完走を目指して走っているだろうか。直線が見渡せる道路の先を見れば、ガード
レールの内側にサッカー部の連中を発見。主催新聞社のレース用の小旗を元気
よく振っていた。最後の最後まで応援してくれる彼らの熱い声に喜ぶランナーたち。
限界に挑戦するスポーツマン同士。いつの間か友情が芽生えて仲間になっていく。
卒業したら今度は自分がサッカー部を応援してやろうと誓った。