遠くへ

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未来という無限の王国に向けて、できるだけ遠く槍を投げる事だ
 
                             フランツ・リスト
 
15年前、年上の親しい画家さんから紹介された若い美術家の卵がいた。
 
当時、彼女は20代前半。ほんの数回しか会ったことしかなくて、ほとんど話した
 
記憶はないが、子供の落書きのような抽象的な作品が面白くて印象に残った。
 
勢いのある線。素直に明るい色。まだまだ未完成だけど新しさを感じた。
 
その後、彼女は結婚して出産。住所も変わって音信不通になった。
 
紹介してくれた画家さんには「活動を再開したら連絡ください」と伝言をお願い。
 
そんな約束も忘れてしまった頃に作品展の案内状がやってきた。
 
「おおー」と、思わず声が出たのは、不思議さがもっと不思議になっていたからだ。
 
時間って大事だよなあ。同じことを時間を掛けていろんな角度で見ていく。
 
同じイメージが厚くなってインパクトを与える。近々、本物を観るのが楽しみだ。