Take us to 甲子園

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高2の夏休みは部活の合宿と共に始まった。5泊6日、朝から晩まで練習、練習。
辛かったと言えば辛かったけれど、社会の荒波に揉まれるための訓練だったと
考えたら、この程度ではめちゃめちゃ甘い!あの時に感じた限界は序の口だ。
 
とはいえ、それなりに自分を追い込んだ合宿が終わった時は嬉しかった。
「たくましくなった!」という幻想のような思い込みから充実感に満ちていた。
単純!実に単純な生き物だった・・・ いや、今もそのまんまかもしれん。
そうでなければ、ずっと後輩たちの活躍を真剣に祈ることはできないだろう。
 
それから帰った翌日、私が向かった先は野球場。私の同級生たちが主力だった
チームの準決勝を応援へ行くためだ。春の中国大会予選で優勝した野球部。
甲子園の階段を登る思いで駈けつけた。そして、このゲームの8回裏、
走者一掃の三塁打で逆転勝ち!今も右中間に飛んだいった打球が目に浮かぶ。
不思議なことに30年以上経ってもハッキリと覚えているぞ!
 
結論から言えば、この日は勝って、勝戦で敗れて甲子園を逃した悔しい夏。
だけど、悔しさよりもそこで生きた素晴らしさしか記憶に残っていない。
やっぱり、年を取ることは良いことだ!不都合の事実を忘れていくのだ・・・
なんて青臭いことは言わない。世の中に出て、いろんな価値観の中で育てられて、
若い時にしかない出会えない美しく輝くもの、青春が理解できるようになったからだ。
 
「勝った」、「負けた」はその時、その瞬間だけのこと。それから先の人生には、
その価値観を重厚にしてくれる文化がたくさん待っていて成長させてくれるんだ。
 
昨日、この夏の甲子園予選の組み合わせが決まった。
実力には大きな差のないチームが揃う大会だ。
どこが勝っても不思議でないほど拮抗している。
だけど、今年こそ悲願の夏の甲子園出場を果たしてもらいたい。
 
Take us to 甲子園!
 
高川学園野球部の健闘を心より祈っております。
 
※画像は1984年3月、選抜高校野球大会出場の母校野球部