贅沢

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「絵でしか表現できないこと、絵でしか伝られないことがある」。
そんな原点のような絵を観た。まったくの偶然というのか、たまたま訪れた
友人宅にさり気なく飾ってあったご子息の版画作品。
彼は特別支援の高校へ通う17歳。のんびりと人生を歩んでいる。
1つのこと長く長く見つめて、1つのことを長く長く考えて、時間を長く長く
使って作品にしていく。贅沢とは時間を長く長く使える人が味わえるものだ。
そう、たくさんの時間を持っているから素晴らしいんだ!
だから彼の作品には羨ましくなる輝きがある。
大人にはお手上げな子供だけの不思議な世界。何もかもが普通な絵柄。
どこにでもあるありふれたもの。だのに成長するエネルギーが
満ちているから明るい。しばし、心が躍らされた。
彼の版画にまた1つ美術の素晴らしさを教えてもらった。

※画像は佐藤文恵さんの作品。本文とは関係ありません。