思い出の樹

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10数年前、あるグループ展で不思議な作品と出会った。それは真四角でコンパクトなキャンパス。遠くから見れば全体はぼんやりとした灰色。そこから少しずつ近づいていくと無数の上から下へ描かれている縦線であることがわかる。そして、ついに目の前に行くと縦線は全て点線であるに気が付く。作品は鑑賞者の立ち位置によって、「見えるもの」、「感じるもの」が違ってくる。スコットランドの大学教授の作品だったが、そのモデルは常栄寺・雪舟の庭。四季のよって風情が変わり、自然と触れながら散策している内に芽生える感情を作品にされていた。日本人なら言葉にしなくても通じる情緒の世界。そんな自然との関わりをわかりやすく具体的に表されていた。山口生まれで山口の育ちの私にとって、固定観念で固まっていた雪舟の庭は、この日から全く新しい存在になった。目から鱗が落ちたのだ。たった1日、それもほんのわずかな時間の交流から美術に対する鑑賞や考え方も変わった。だから一期一会を大切にしなくてはならない。

ところで、本日、秋吉台国際芸術村の田中さんと一緒に滞在制作している美術家が来場。年齢は28歳。若いし、明るい。スコットランドからやって来たというので、先に書いた話しをしたところ…、なんと彼の先生だった。あっははは~、もう笑うしかない。地球ってこんなに狭いのかな?それはさておき、おかげでとても楽しい時間が過ごせた。本当にありがとう!また、会いましょうね。

■ロバートさんといっしょに思い出の樹を描こう!...

講師 ロバート・パウエル 1985年スコットランド生まれ
2011年 エジンバラ・カレッジ・オブ・アート修士号取得

日時 2013年10月5日(土) 13:00~15:00
場所 秋吉台国際芸術村・研修室3 参加無料
対象 小学生から一般、定員20名 ※小学生は保護者同伴
持ち物 記憶に残っている思い出の写真や物
申込方法 氏名・生年月日・連絡先・人数
申込先 秋吉台国際芸術村 申込〆切 10月3日
http://www.aiav.jp/
※画像はロバートさんです