「恩送り」とは受けた恩を直接相手に返すのではなく、周りの誰かに送るという意味。私は若い頃に諸先輩方に、あれこれ美術について教えてもらっていた。ただし、それは学校の勉強のように効率よく学んだわけじゃない。それぞれにそれぞれの流儀がある世界。いろんなことがごちゃまぜになりながら、知れば知るほどに頭の中は混乱していった。しかし、生の熱い言葉は感性を響かせて、美術の面白さが感じられるようになる。体質が強くなって成長できたのだ。この恩は誰にどれくらいなのかは数値じゃ表せないけど、本当に先人たちの知恵に感謝しているのなら、自分の周囲にいる美術家に還元していくべきだろう。いや、それしかできないから今の時代に合う言葉を学んで伝えていこう！※画像はこのたびの自由美術展で新人賞受賞した吉田朱里さん。ギャラリーに新しい風が吹いて楽しくなっています。
