ことわざの「人の振り見て我が振り直せ」とは、他人の行動を見て、良いところは見習い悪いところは改めよという意味。人をあれこれ批判する前に、まずは自分のこととして考えて、魂の身体検査をしようという戒めの言葉である。この最近、世の中で何かあったらハチの巣をつついたような騒ぎになる。確かに話題にするべきこともあるが、そうでないことも結構ある。批判するのは簡単なこと。しかし、その失敗を自分の教訓にして考えることで学びになる。自らに想定外の事態が発生した時に、それを解決するためのヒントになるのだ。美術もこれと同じだ。他の人のあらを探して、不出来な技術やセンスを指摘するのは見易いこと。そうではなく、自分の創作活動の糧になると考えて、自分ならどうするを想像することが大切なのだ。自分のことに置き換えて、高めるチャンスにしていこう！
■紀田秀夫 染・用・要・美 2016年5月28日（土）～6月7日（火） 11:00-19:00
