一年八起

イメージ 1

6年前のGW、ある若者が持ち込み企画でAKB48の総選挙をヒントにして立案された、女性ばかりによるハガキ売上を競う公募展を行った。その名はKMY48。山口市のメインストリート、米屋町商店街にちなんで付けられたもの。当時、ギャラリーでは臼杵万理実さんを筆頭に、にわかに若者層が増え始めていたため、私は平成育ちの新しい個性を持った世代に何かできないかと考えていた。そこでこれまでにないスタイルのグループ展をやることに意味があると思った。ある程度はどうなるのかは計算できるけど、実際にはどうなるのか予想できない作品展。だったら未熟であっても構わない。ダイヤの原石に出会えることを期待して臨んだ。
ちなみにこの公募展は新聞などで告知されて、残念ながら48には及ばなかったが、それでも26名の応募者が集まった。この中にはこの時に初めて出会い、後日ここで個展やグループ展に出展する人もいる。その中の一人が稲田絵美さんだ。彼女は全体の15位と成績は下位だったが、参加者で一番年長者だったこともあって、モチベーションの高さは半端ではなかった。藁にもすがる思い、背水の陣での挑戦だった。一般社会で揉まれた経験があるため、視野の狭い強力な思い込みではなく、それでもやりたい愚直さが伝わってくる。たった3日間の会期中、彼女の意識から生まれるオーラに惹きつけられて、一気に仲間になって切磋琢磨することになった。やっぱり情熱というものは素晴らしい。目には見えなくてもズドーンと響かせてくる。今現在、まだまだ未完成で創意工夫の日々は続くが、大きな伸びしろが十分にあるから楽しみが多い。大器晩成だと信じよう。一度は手が届かないと諦めた夢に、ひたむきに努力して頑張ったらいい!このまま才能が磨かれていくことを期待している。
■稲田絵美 個展 いつの時代も 2019年4月28日(日)~5月5日(日) 11:00-19:00 定休5月1日(水)